アジア地上解析天気図



天気のお話。今回はマニアックですが、できるだけ身近な話題で天気のことも書いて行こうと思います。
気象予報士が見る専門天気図はかなりの種類がありますが、専門天気図自体は誰でも簡単に見ることができます。
専門天気図
http://www.hbc.co.jp/pro-weather/
個人的に好きな天気図が、「アジア地上解析天気図(ASAS)」です。専門天気図の多くは、慣れていないと「日本がどこにあるかすらわからない」と言われます。でも、これは日常テレビで見る天気図に近く、比較的分かりやすい天気図だと思います。
アジア地上解析天気図
http://www.hbc.jp/tecweather/ASAS.pdf
私が好きな理由の一つは、全世界で一斉に気象観測機を空に飛ばしてこの天気図が作られていること。時差があるので、各国で時計の針は違いますが、全世界が毎日4回も同時に何かをしているのはすごいことだと思います。天気図を見ると、北はシベリアから南は東南アジア、北朝鮮もちゃんと観測していますし、海の上では航行中の船舶も観測データを送ってくれています。世界中の協力で天気予報が作られている。正にその証拠がこの天気図。
鋭い方は気が付くと思いますが、北極に近いほど等圧線が混んでいて、熱帯に近いほど等圧線は緩やか。よくお天気解説で「等圧線が混んでいるので風が強い」と言いますが、それは同じ緯度であればこそ。緯度が異なると同じ等圧線の幅でも吹く風の強さはかなり違います。緯度が高いほど、気圧の傾きが大きくならないと風が吹きません。反対に熱帯のように緯度が低いと、わずかの気圧の傾きで風が吹きます。たとえ同じ強さの風が吹いていても、緯度によって天気図に表現される等圧線の混み具合は全く違うわけです。(なぜ?という理由はここでは省略します。)
毎年10月も終わりになると、シベリアの気温はマイナス30℃近くを示すこともあります。春には一気に気温が上がっていくさまも見ることができます。高緯度になればなるほど、「春」は短い間にあっという間に通り過ぎて行きます。反対に、熱帯地方の気温は年中ほとんど変わりません。日本は四季がちょうどよい時間幅で感じられますが、所変われば常識も変わる。この天気図には北から南までの、天気の不思議が詰まっています。

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