終わらない夏!? 9月の残暑


9月も中旬に入っても、一向に残暑が収まる気配が見えてきません。金曜日に発表された1か月予報でもしばらく残暑が続く予報となっています。

当分来ない「秋三番」

「春一番」は春先に吹く強い南風のこと。長い冬が過ぎ去り春の暖かさを連れてくる風です。一方、猛暑の夏が衰え過ごしやすい秋の空気を連れてくる時の言葉はありません(冬を連れてくる「木枯らし」はありますが)。もったいないですね。ということで、私は個人的に秋の空気に覆われる順番を数えています。今年の「秋一番」は8月にやってきました。この時は曇り空で、空気はひんやりでもすっきり秋とは感じませんでした。そして「秋二番」は6日~8日にかけてやってきた文句なしの「秋晴れ」。

しかし「秋三番」は、まだ見えてきません。先日、秋二番の最中に大原へ行きたくさんの写真を撮ってきたのですが、実はメモリーカードのエラーで秋らしい写真の3分の1ほどは消えてしまいました。悔しかったのは、当分「秋」が見えなかったからなのも大きいのです。「秋」は水蒸気が少なく空も鮮やかに青いのですが、「夏」は水蒸気が多い分だけ空が白っぽくなります(気象予報士試験で出てくるレイリー散乱とミー散乱の関係です)。

ただ、近年9月前半は「残暑が厳しい」が決まり文句となっています。今年の平年値の更新でも残暑が厳しくなる傾向が出ているため、やはり9月に入っても「暑い」のが普通になっていくのでしょうか。

1か月予報

9日発表の1か月予報を見ると、東日本・北日本では気温が「高い」の確率が70%と非常に高くなっています。西日本でも「高い」確率は60%(九州南部・沖縄除く)で、全国的に高温傾向となることが予想されています。気温が高い理由は、日本の東に中心を持つ太平洋高気圧の勢力が強いためで、特に目先1週間~2週目前半の高温傾向が、全国的に「高い」と予想される根拠となっています。3~4週目になると、近畿では「高い」「平年並」がともに40%となり高温傾向がひと段落して来る見込みとなっています。
また、9月は気温がどんどん下がっていくのが普通であり「平年より高」くとも、日の長さが短くなるとともに気温は徐々に下がっていきます。(専門的には、仮に8月の猛暑時と同じ天気図が現れても、実際にはそこまで気温が上がらないため注意が必要です。)
9日から見て3-4週目はちょうどお彼岸の頃です。暑さ寒さも彼岸まで。もともと気温が下がっていく期間に「高い」が「平年並」に戻るだけでも相当涼しく感じることでしょう。さらにその先、9月中旬から10月下旬にかけては1年で最も気温が変化する時期で、その差は最大で15℃前後にも達します。2010年で例を挙げると、9月21日で最低気温が24.3℃あったものが、10月27日には7.8℃まで下がりました。差は16.5℃!!劇的な気温変化期がやってきます。この話はまた先に詳しく書きましょう。
目先の暑さはしんどいですが、あっけないほどの急ぎ足で秋がやってくる時期が来ます。気温のずれは農業や経済にも影響を及ぼすのでほどほどがよいのですが、一市民としては残りの「夏」のふんばりを楽しみつつ、騒がしくなる天気図に「秋三番」の訪れを見つけ、京都の秋の気配を感じたいと思います。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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