3か月予報 11月~12年1月 今シーズンは真冬が寒い!?


毎月25日は、気象庁の3か月予報の発表日です。今回は来年1月までの予報ですが、1月は「寒い」可能性が示唆されています。
4月以来、3か月予報についての記事を書いてきたのつもりだったのに、先月は見事に書き忘れてしまいました。今月は忘れないうちに書いておきます。来年の話をすると鬼に笑われますが、3か月予報にはもう2012年が出てきました。お正月にお雑煮、雪の降る日もあるでしょう。毎月の3か月予報は、近すぎず遠すぎない未来を思うのにちょうどよいなと感じます。

暖かい晩秋から寒い真冬へ!?

先日「11月は平年より気温が高い」と書きましたが、その予想は変わっていません。近畿地方の3か月予報(以下すべて近畿地方)では、11月の気温が「高い」確率は50%となっています。今日(25日)は一時的に冬型となり、気象衛星画像も冬を思わせる「美しい」姿が見られました。ただこれも一時的。来週からは11月に入るにもかかわらず、なんと太平洋高気圧の目安とされる高度が高層天気図に現れて、日本のすぐ南まで張り出します。もし台風が発生でもすれば日本にやって来そうな気圧配置です。台風の最も遅い上陸記録は11月30日。もはや伝説の域に達した1990年の台風28号です。ちなみに2位は10月28日で、11月に台風が来ることは非常にまれ。しかし…と思わせてしまいます。

さて、その先が要注目!12月は「平年並」の確率が40%で「高い」「低い」はともに30%。そして1月は「低い」と「平年並」がともに40%で「高い」は20%しかありません。すなわち「今シーズンの真冬は寒いかも」ということが読みとれます。

気象台の1月の見解について詳しい解説を見ると「寒気の影響を受けやすく、冬型の気圧配置が強まる時期があるでしょう。日本海側では平年に比べ曇りや雪または雨の日が多く、太平洋側では平年に比べ晴れの日が多い見込みです。」と表現され、やはり「寒い真冬」が示唆されています。気象的な根拠では、偏西風の蛇行による寒気の南下の影響を1月に最も受けやすいと解説されています。となると近畿だけではなく、東日本から西日本全体で低温傾向となりやすいでしょう。しかも時期が真冬の1月ということもあり、記録的に寒くなる可能性もあります。

記憶に新しいところでは、2005年に「記録的に寒い12月」があり、1月にかけて「平成18年豪雪」と名前が付けられるほどに、日本海側の山沿いで雪が降り続いて大変な被害が出ました。冬型は持続性が強いため、何日も何日も雪が降り続きます。雨と違って積もった雪はすぐには溶けず、交通網の寸断による集落の孤立化、雪の重みでの家屋倒壊リスクなど、影響が長期化してしまいます。タイムリーな話題ではタイの洪水に近いイメージです。台風や大雨のように数日我慢すればというものではないため、精神的にもたいへん苦しいことでしょう。何事もほどほどであってほしいと願います。

冬型が強い分、日本海側では1月の降水量(降雪量)も多いことが見込まれます。スキー場は春まで安心で、雪の京都を楽しめる確率も例年よりは高いかもしれませんね。一方で、雪が多いと自治体の除雪費用が枯渇してしまうなど、よいことばかりでもありません。林業にとっても雪は大敵。湿った大雪の日には、木がバキバキと折れる音が止むことなく響くと聞いたこともあります。

さて、鬼に笑われるかもしれませんが上記は「確率論」であって、実際にどうなるかはまだはっきりとはわかりません。長期予報は時代の流れの読みと同じで難易度が高く、また苦しい時代の中でも幸せに生きる人もいるように、大きな流れでは寒い冬だとしても局地的には暖かいこともあるでしょう。たとえ雨の予報でも、皆さん一人一人の頭の上に雨が降るとは限りません。来月以降の最新の予報を待ちましょう。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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