京都 雲一つない快晴の空


今回は「快晴の京都」の写真を集めてみました。
27日の京都は高気圧に覆われて快晴の空が広がりました。春先の晴れは黄砂等を連れてきて空が白く濁っていることも多いのですが、秋は大陸が草木などでまだ覆われているためチリの少ない澄んだ空気が日本へとやってきて、真っ青な雲一つない快晴の空を見せてくれます。
透明なはずの空がなぜ青くなるのでしょうか。「遠くの海の色が映っているんだよ」と子どもには話してみたいですね。…少し専門的ですが、以下解説です。
空が青いのは太陽の光が空気の粒子にぶつかって四方八方へ散乱するためです。光(可視光線)は虹でもわかるように、いくつかの色が合わさってできています。同時に光は「波」としての性質も持っており、青系統の光から赤系統の光へと波長が長くなっていきます。空気の粒子は光の波長のよりずっと小さく、その場合、光が空気の粒子にぶつかって散乱される度合いは、波長が短いほど強くなる性質があります(レイリー散乱)。つまり、日中は波長の短い青系統の光が強く散乱されることで空を青く見せているのです。また、夕焼けは光が空気の中をより長く通過して目に届くため、青系統の光は散乱されつくされて、残りの赤系統の光が目に届くことで赤く見えています。
では、雲が白いのはなぜか。雲を作っている水蒸気は空気の粒子よりもずっと大きく、光(可視光線)の波長とほぼ同じくらいです。この場合は、光はどの色の領域も均一に散乱される性質があり、その結果、特定の色ではなく何も色がつかない「白」に見えるのです(ミー散乱)。春先の空が白っぽいのも、空気中に水蒸気やチリが多く白く散乱されるため。なお、時々みかける黒い雲は、水蒸気の密度が高く光が届いていない、単純に上の雲や山の日陰、などが理由です。
なんだか本筋とは違う話を長々と書いてしまいました。では、京都の快晴の空をお楽しみください。秋のお出かけ日和、このような快晴の京都に出逢えるとよいですね。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

「京都 雲一つない快晴の空」への2件のフィードバック

  1. きれいな青空はみていて気持ちがすっとします。青空を見ていると普通に過ごせる日常のありがたさを実感します。せわしない日々の中で自然の美しさがこんなにもたくさんあるんだと気づく心のゆとりをもっともてればいいなと思いました。

    1. 抹茶さん
      コメントありがとうございます。
      美しい青空にはハッとさせられる時がありますね。
      そんな空を見れていることは確かに幸せなことだと思います。
      たいていは穏やかな日が多いのも
      心を落ち着かせてくれるのかもしれないですね。

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