積雪の京都 東福寺・光明院 伏見稲荷


18日に積もった京都の雪。今回はその5回目として、東福寺光明院伏見稲荷などの様子をご紹介します。

前回は清水寺までをお届けしました。時刻はすでにお昼前で、日なたの雪はかなりが解けていました。しかし、お庭の雪はまだ大丈夫なことが多いので、東福寺の光明院へと向かいます。道中では、妙法院と智積院境内も覗きました。妙法院は、天台宗の中でも青蓮院・三千院と並ぶ大変格式の高いお寺で、あの三十三間堂も実は妙法院の管理下に置かれています。また、台所である庫裏(くり)は、豊臣秀吉が1000人ものお坊さんたちの食事を作らせるために築いたものが現存し、国宝に指定されています。雪景色の趣はやはり素晴らしい。願わくば、食事の煙でも出していればと思いました(笑)

東福寺の境内に入ると、臥雲橋からの通天橋の景色では手前の木々には雪がなくなっていました。しかし屋根には残っていて、ギリギリセーフというところでしょうか。東福寺境内を覗くと、三門も南側の雪は屋根にも残っていませんでしたが、なんとか北側からは屋根の雪を楽しむことができました。

そして目的地の光明院。このお寺は、昭和の作庭家、重森三玲による波心の庭があります。重森三玲は「革命児」とも形容されるほど斬新な石使いをした人物。あれこれと説明をするよりも、まずは一度見て頂ければ「なるほど」と思えるお庭です。光明院は、別名「虹の苔寺」という素敵な呼び名もあるように、苔(ウズマキゴケ)が大変美しいお寺です。紅葉の時期に一度ブログでも書きましたので、その美しい様子も改めてご覧ください。

さて、東福寺境内も雪がかなり解けていたので、多少不安を抱きながらも中へと入ります。結果は・・・!まだ見事な雪景色でした!苔を覆う真っ白な雪。1年365日の間でも、合計1日あるかないかというほどの大変珍しい機会でしょう。このチャンスを楽しみされていた方も多いのか、室内は思っていた以上に賑わっていました。

光明院といえば「窓」も見逃せないポイントです。丸窓が切り取る風景は普段も四季折々に大変趣がありますが、雪の日にはいつもとは全く異なった印象を受けます。白が際立ち、明暗がはっきりとするからかもしれません。私の腕では、写真も綺麗に撮るのはなかなか大変です。光明院では他にも、四角いふすまを通して様々な位置・角度から額縁で切り取ったような風景を楽しむことができます。

時刻は昼時、日差しが強まり、見ている間にも雪はどんどんと消えて行きました。光明院では陽の当たる縁側に座って、心行くまで儚い雪景色を眺めている方々が何名もいました。このお寺では、男女問わずこうして一人でお庭を眺めている方、それも若い方をよく見かけます。静かに自分と向かい合うには良い場所なのでしょう。

東山で最後に向かったのは、伏見稲荷。赤の鳥居や建物と雪が似合う場所です。到着した時には、本当に残りわずかという状態でした。帰りに見た時にはもう屋根の雪もなくなって「いつもの」様子に戻っていました。一瞬でも見ることが出来てよかったです。

日陰にはまだ雪が残っていたので、伏見神寶神社から竹乃下道を歩いてみました。洛西の竹林も素晴らしいですが、伏見稲荷にあるこの竹の道もまた素晴らしい。私好みで伏見稲荷へ来るとよく歩いています。木漏れ日が差す竹林に、木々から解け落ちる雪が心地よい音を奏でています。自然に包まれ、普段とは全く違った世界にいるかのようでした。

以上、伏見稲荷を後にした私は、京都駅で大階段駆け上がり大会をみて、確実に雪がある大原へと向かいました。そこで期待以上の素晴らしい光景に出逢えるのですが、そのお話はまた次回以降にお届したいと思います。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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