将軍塚・大日堂 上から見下ろす桜


13日は将軍塚大日堂へも行ってきました。基本的に車でしか行けない分、桜の穴場で静かに大変美しい桜を楽しめます。また展望台からは前には京都の絶景、後ろを振り返れば満開の桜を下に眺めることが出来ました。

京都のソメイヨシノは桜吹雪が始まっています。散る間際のソメイヨシノは花の中心部の赤みが強くなるのが特徴。ハラハラと静かに舞い落ちているかと思いきや、思わぬ風にまさに「吹雪」として一斉に舞いあがる姿には自然の意思を感じるようです。桜が雪に変わるならば、雪が花へと変わる「風花」もあります。雪が舞う様子と花の散るさまは、とてもよく似てますね。

桜や楓が散る時期は、普段は見えない空気の流れがよくわかります。気が付くのはあちこちで花弁が渦を巻いていること。これは風の流れそのものを端的に現わしています。気象現象は基本的には渦で、低気圧も高気圧も規模は数千kmあれど、やはり渦です。渦はエネルギーを伝え、水蒸気を動かし、相互に影響しあいながら日々の天気を作っています。渦の絡み合いは複雑で、蝶が舞えばどこかで竜巻が起こるとさえ言われるほどです。目の前の桜の花弁の渦も、巡り巡って、どこかの天気を変えているのかもしれません。

さて、将軍塚・大日堂は、山頂の広い駐車場から見える門が目印です。一般的には駐車場近くの展望台がよく知られていますが、大日堂の中にも大きな鉄骨で作られた展望台があり、こちらの眺望は駐車場近くの場所よりもはるかによいです。特に西と北側の眺望が抜群で、ほぼ全て見えるといっても過言ではありません。

そして展望台から大日堂の境内を振り返れば桜を真下に見ることができます。背の高い桜は展望台の少し下で、まるで桜の雲海といった印象。とにかく美しい。写真で見る以上に実際には迫力があり、見ごたえがあります。京都を端まで見渡せる抜群の眺望と桜の雲。境内に点在している桜も、下から見上げるのとは全く違った美しさがあります。展望台は鉄骨で、一見そうとは見えないかもしれませんが、忘れずに上ってみて下さい。なお、境内の枝垂れ桃は、まだまだこれからが見頃です。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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