下鴨神社の御手洗祭


今日から下鴨神社御手洗(みたらし)祭が始まりました。御手洗池の冷水に足を浸して罪や穢れを祓い、無病息災を願う神事です。

今日も京都は暑い日でした。気温は36℃を超え、空を仰げば雲が沸騰しているかのように、モクモクと雲の峯を築いていきました。この先も当分の間、上空の高気圧の中心は日本付近にあり、35℃前後の猛暑が続きます。熱中症には十分ご注意ください。ちなみに、京都で37℃を超え、全国では40℃に達する場所も出るような「激烈に暑い日」は、まず前日が暑く、当日は朝から空が真っ青です。それだけ高気圧が強くて、雲が沸く隙すら与えないほど下降気流が強い証拠。下降気流は空気を圧縮して熱エネルギーを高め、つまりは気温が上がることになります。逆にいえば夕立が起きるのは高気圧に隙があるため。35℃とはいえどまだまだ太平洋高気圧は「全力」ではありません。この「全力」がこの先来るか来ないかはまだわかりませんが、願わくば、ほどほどの暑さで夏から秋へと移り変わっていってほしいものですね。熱波は、風水害をしのぐ重大な自然災害です。

さて、本日から始まった御手洗祭。下鴨神社の本殿東にある御手洗池の水に足を付け、知らず知らずのうちに身についてしまった罪や穢れを洗い流すという神事です。足をつけた後は御神水を頂き、中からも体を清めて、延命長寿の御利益を授かるのです。御手洗池の水はかつては井戸から自然に湧いていたそうですが、現在は地下水をくみ上げ、その温度は年中17℃だともいわれます。今日の昼は36℃でしたので、20℃近い温度差ですね!最初に足に感じる冷たさはかなりのもの!でも、池を進んでいるうちにだんだんと体が慣れて、ちょうどよくなってきます。

水の深さはけっこう深いため、足もとはしっかりと膝の上まで上げて、落ちないようにしておきましょう。女性の方のために入口から入った場所には更衣室もありますのでご安心ください。また、荷物もしっかりと抱えていないと水に着いてしまう可能性ありますので要注意です。さて、入口ではろうそくを頂き、池を進むとある火種から灯を受け、御手洗社の周りにお供えします。そこから池を上がり靴をはくと、御神水を頂けます。こちらも地下水で、じゃぶじゃぶと惜しげもなく水をどんどん配ってくれます。手にもかけてくれたり、子どもには頭からかけてあげる場面もあります。まさに「水の神事」を感じさせてくれる光景ですね。ちなみに空のペットボトルがあれば、ご神水を入れて頂くこともできます。

ご神水を頂いた後は、無病息災を祈願する足形を書くもよし、お守りを授与して頂くのもよしです。そこから御手洗社に参拝して終了です。御手洗社に祀られているのは瀬織津姫命(セオリツヒメノミコト)といって、罪や穢れを払う神。水辺に祀られることの多い神様で、名前にも「瀬」や「津」と、水を連想できる漢字が入っていますね。清らかな水は古くから穢れを洗い流すと信じられ、特に下鴨神社は糺の森の参道から何度も川を渡り、重要な建物の周りにもよく見ると水路が掘られていて、それだけ穢れを払う力が強い神社ということができるでしょう。

御手洗社には「みたらし団子」も奉納されています。かつて後醍醐天皇が御手洗池に手を浸すと、底から最初に一つの泡が立ち、続いて四つの泡が立ったと伝わります。加茂のみたらし団子はこの泡の様子をかたどったともされ、一つ目の団子と残り四つの団子を離して串に刺すのが特徴です。

御手洗祭は例年、土用の丑の日の前後に行うのが習わしで、毎年開催期間が変わり、今年は今日から29日にかけて、朝は5時半から、夜は22時まで行われています。会社帰りでも会社に行く前でも足を浸すことができますし、夜はろうそくの明かりが池に映りこんで幻想的な光景を作り出します。あえて涼しくなり始める夜に行ってみても、昼とはまた違った雰囲気を味わえますよ。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

「下鴨神社の御手洗祭」への1件のフィードバック

  1. 吉村さん、あっつい京都を西へ東へはしりまわってるんですね~。
    その中での一服の清涼剤、下鴨神社。糺の森も相まっていいですよね~。
    夏に京都、いけるかな??
    昨日は猛暑の中、外のエアコン取り付け作業で危うく熱中症になりかけました。
    緊急にポカリ1リッターと塩飴、摂りまくりましたが…
    吉村さんも暑さには気をつけて!!

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