立秋 初めての秋を探す


今年は8月7日が立秋です。昼の長さの変化点である夏至はすでに1ヵ月半前に過ぎていますが、気温の変化点はまさにこの立秋の時期。まだまだ暑い中にも「初めての秋」を感じるのが昔ながらの季節感です。

今日(6日)の京都は午後に雨が降り、その後は気温が下がったものの大変に蒸し暑くなりました。一時は進路が不安視された台風も大陸へと向かい、明日以降は再び猛暑が戻ってきますが、京都では空気はカラっとしているでしょう。同じ暑さでも意外と今日のように気温が低くとも蒸し暑い時の方が体にはこたえます。熱中症には十分ご注意ください。

立秋は気象にとっては大きな転換点です。京都では平均気温の平年値のピークは8月6日まで。つまり気候値の上では8月7日以降、徐々に涼しくなっていきます。立秋の日付の絶妙さは、こうした気温の数字によっても裏付けられているのです。手前味噌で申し訳ありませんが、昨年書いた立秋に関する記事に要点がまとまっているので、改めてリンクを張っておきます。

立秋は「秋を感じられるようになる頃」です。すなわち「今日から目に見えて秋らしくなる頃」という意味ではありません。ここの意味を取り違えると「二十四節気は旧暦の遺物で、今の季節感には合わない」といった誤解を生むことになります。そもそも”立秋”の次の節気に、暑さが峠を越える時期を表す”処暑”が来ていることからも、立秋の時点ではまだまだ暑さが厳しくて当然。にもかかわらず、あえてその暑い時期に「秋」を持ってくるところが私は好きです。

立秋以後に私が毎年楽しんでいるのが「初めての秋」を探すこと。同じようなものでも捉え方で秋に感じたり夏に感じたりしますので、まさに「心」の問題ですが、それでも暑い中に「秋」を見つけると嬉しくなります。例えば、西日に輝き衰えていく入道雲、高い空に流れるすじ雲、天気図に現れる前線・・・。気象ネタばかりですが、暑中見舞いが残暑見舞いに変わったり、百日紅の花に実が増えてきたり、以外に寝やすい日が来たり、思っているより早く日が沈んでいたりなどなど、日常の中にも秋は隠れているでしょう。よろしければ皆さまも「初めての秋」を感じてみて下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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