京の七夕 堀川会場 2012年


今年も京の七夕のイルミネーションイベントが始まりました。夏の京都の風物詩として定着しつつあるこの行事。堀川会場も大いに賑わっています。

今日は立秋。昨日の記事に書いた「初めての秋」探し。今日早速、秋を感じました。円山公園で聞いたツクツクボウシの鳴き声です。今日はだんだんと空気が入れ替わって暑さも一段落。カラッとした晴れの昼下がりに聞こえてきた鳴き声は、どことなく秋を感じさせてくれました。

「京の七夕」は2010年に始まって今年で3回目。私も3年連続で見に行っていますが、毎年人出が増えてきているように感じます。鴨川会場と堀川会場とがあり、特に堀川会場は幻想的な光の演出が素晴らしく、カップルや家族連れに大変おススメです。京都の七夕行事は新暦の7月7日に行われるところが多いですが、月遅れで8月7日に行われるところもあります。そこをヒントに、もともと8月は五山の送り火以外に観光イベントに乏しいこともあって、「京の七夕」のイルミネーションが企画されました。その効果は観光客数に現れ、昨年は「京の七夕」におよそ80万人が訪れています。これは7月の祇園祭の宵山2日分に相当しますので、大きな観光効果が出ていると言えるでしょう。

堀川会場の構成は昨年とあまり変化はありませんが、やはり綺麗です。光の友禅流し、光の天の川、竹と光のアート作品、願い七夕の笹の道など、幻想的な光が彩る世界はいつもの堀川とは全く違った印象です。ただ、年々人が増えているからか、堀川の川幅のキャパシティを今年は超えつつあるように感じました(日曜日の夜に行ったからかもしれませんが)。会場は「北行き一方通行」ながら、光の友禅流しの手前では道が狭くなり、かつ綺麗な友禅流しの光景もあるためかなりの混雑で前に進みません。土日に会場に行かれる方は十分な時間的余裕を持って行かれるとよいでしょう。一方、昨年の平日は空いていましたので、平日は今年も空いているかもしれません。

会場の最寄駅は地下鉄「二条城前」駅で、堀川沿いに会場への入口があります。また、会場の距離は長く、堀川沿いだけでも最後まで見ると2km弱、ゆっくり歩いて1時間かかります。二条城も入れるとさらに距離と時間が増えます。光の天の川までも距離があるので、やはり時間的余裕は必須といえるでしょう。また、帰りは地下鉄今出川駅を目指すか、堀川通のバスで戻るのがよいでしょう。

以上、諸注意はあるものの、「京の七夕」の会場は本当に綺麗です。8月の京都は「夜の明かり」が美しい時期。今日から六道まいりも始まり、各地の万灯会や五山の送り火も控えています。清水寺でも千日詣り、高台寺では夜間拝観も始まっています。本来は観光ではなく、信仰・鎮魂の行事も多くありますが、それはそれとしつつ、美しい明かりは純粋に美しい。気温が下がり過ごしやすくなる夜に、幻想的な明かりを眺めるのが8月の京都の楽しみ方の一つです。「京の七夕」は13日(月)まで、点灯は19時~21時半。なお、二条城の入城は21時で終了となります。ご注意ください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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