京都のカイダン


まだまだ暑い日々が続いています。すこし涼しく、いやいっそ寒くなりたい! と思い、今回は京都のカイダンを集めてみました。

すでに冒頭の写真から出落ちですね。そうです、京都にある数々の恐ろしいカイダン(階段)です。いずれのカイダンも強敵ばかり。真夏の炎天下で登ろうものならば命の危険すらありそうです。手前みそながら、京都の数々のカイダンを制覇してきたと自負している私が、勝手に京都で指折りに恐ろしいカイダン3つを選びたいと思います。

まずは、愛宕神社のカイダン。これは924mの愛宕山山頂へと向かう最後のカイダンのことです。そもそも愛宕山山中もカイダンが続きますが、清滝から40町の道のりを経てようやく平坦な境内に辿りつき安堵した心を容赦なく挫くのが、この止めのカイダンです。最後にして最大の傾斜ではないかと思えるこのカイダンの恐ろしさは、思い出すだけで背筋が寒くなります。しかし、最後の試練のカイダンを制すれば、そこは京都屈指の火除けの神が鎮座する愛宕神社。ご利益が簡単には授かれないからこそ、効果もありそうだといえるでしょうか。

続いて、明治天皇陵のカイダン。天皇陵の中では、嵯峨天皇陵や一条天皇陵・堀河天皇陵も相当に厳しいのですが、ダントツに恐ろしいカイダンを持つのは伏見桃山にある明治天皇陵です。大手筋から山側へと歩けば、緩やかな山道を通って陵墓を参拝することが出来るものの、陵墓の正面にある階段はとんでもない角度でそびえ立っています。この圧倒的な存在感には恐怖を覚えることでしょう。あぁ恐ろしい。しかし、こちらは住宅街に近いこともあって、主に地元の方々の体力作りの場として活用されています。確かに毎日このカイダンを登れば、相当足腰が鍛えられそうですね!

最後は、やはりここ!豊国廟のカイダンです。キングオブ京都のカイダンと言っても過言ではなく、天下統一を果たした豊臣秀吉のお墓へは、489段のカイダンを越えて行かねばならないのです。豊国廟の詳細については以前のブログに書きましたので、よければご覧ください。さて、登り口から果てなく続く長いカイダンを、見えている頂上まで登るとゴール!!…ではなく、そこから平坦地を経てさらに急なカイダンが待ち構えています。つまり、大きく分けると2段構え。本当に厳しいですので、登ろうか迷われる方はよく考えてから登られることをお勧めします。

以下、京都の数々のカイダンの写真です。どこか一つでも「あったなぁ」と思って頂ければ幸いです。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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