夏の果て 秋の入り口


8月がもうじき終わっていきます。まだまだ残暑は厳しいですが、その中でも少しづつ秋めく日が増えてきました。京都の週間予報ではまだ35℃の予想も出ている一方で、暑さも果てが見えてきつつあります。

先週金曜日発表の1か月予報では、平年より気温が高そうなのは来週まで。もともとが気温が下がっていく時期ですので、平年より多少高くとも涼しく感じるようにはなるかもしれません。また23日発表の3か月予報では、10月の気温が「低い」可能性が40%あります。「平年並み」と「高い」もそれぞれ30%ずつあり、まだ低くなる傾向が強いとは言い切れませんが、寒気の放出は早そうです。その反動で11月は気温が「高い」ないし「平年並み」の可能性が40%づつと高温傾向。今年は紅葉が遅いかもしれません。また平年よりも晴れの日が少ないと見込まれています。実は昨年も9月と11月が高温で、特に高雄や比叡山の紅葉がかなり厳しい状況でした。今年はどうなるでしょうか。

気象台では、生物季節観測を行ってその年の季節の進みの早い遅いや経年変化を捉えていますが、植物については今年は京都地方気象台の敷地内に国の合同庁舎が建設されるための移植が進められており、欠測のものが多くなっています。例年8月30日がススキ(薄)の、8月31日がヤマハギの、それぞれ開花の平年日。いよいよ秋を代表する花が見られる時期になってきました。ただ、実はこのヤマハギもススキも「気まぐれ」な植物で、毎年開花時期にかなりのばらつきがあるため、単純に平年値だけを見て見頃を推測するのは危険です。植物の「気まぐれ」や「律儀」については、以前ブログに詳しく書きましたので、よければご覧ください。

市内はまだまだ百日紅(サルスベリ)に芙蓉、槿(ムクゲ)、朝顔、桔梗など、夏の花が見頃。季節の変化はゆっくりですが、こうした夏の花々もじきに見られなくなり、セミの合唱も終わりを迎えます。天気図の中でも、太平洋高気圧の衰えを感じ、すぐそこまで近づいてきそうな秋の姿を見ています。外を出歩く仕事を始めて嬉しいのは、季節の変化を敏感に感じられるようになったこと。そんなことを考えながら、今のうちにしっかりと、過ぎゆく夏を感じておこうと思うのでした。少し日が短くなった夏の夕暮れ。秋の気配を感じれば、果ての見えてきた夏も恋しくなります。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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