萩が咲き始めた常林寺


出町柳にある萩の寺常林寺では萩が咲き始めています。

萩の寺としてこの時期に注目を集めるのが、常林寺。境内は深々と萩が繁り、私も毎年楽しみにしています。かつてこの付近には砂川と呼ばれる川が流れ、常林寺と春のオカメ桜で知られる長徳寺、子どもを背負った子育地蔵が微笑ましい正定院は、砂川のそばにあったお寺として「砂川の三軒寺」と呼ばれました。現在は砂川も姿を消し、お寺もしっかりとした土地の上に立っています。萩は荒れた土壌でもよく育つという性質があり、かつては砂地だった常林寺が萩の寺となったのも自然の成り行きかもしれません。

その年に初めて見る萩は、初萩や一番萩とも呼ばれます。ただ萩の花の開花は気まぐれ。早ければ6月に咲き、遅ければ9月に入っても咲きません。しかも同じ木でも年によって開花時期がまちまちで、桜のように開花を予想するのは非常に難しい植物です。ただ、一般的には9月の下旬を中心に見ごろを迎えます。さて、常林寺や上賀茂神社では少しづつ咲き始めていますが、梨木神社ではまだほとんど咲いていません。同じ京都でも一様ではない咲き具合。ここでも萩は気まぐれなようです。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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