深まる秋と紅葉への期待


キンモクセイの香りも漂い、秋の深まりを感じるこのごろ。紅葉への期待も高まります。

「今日(17日)の天気図はかっこいい」との話題がネットで広がっているようです。確かに地上天気図では前線と低気圧・台風によって日本列島が囲まれています。より専門的な天気図で見れば、日本は台風を含む熱帯の空気と秋の空気との大きな境目に当たっています。数千キロメートルの規模で北からの涼しくて乾燥した空気と、南からの暖かく湿った空気とがぶつかり合っていて、ここまで壮大なスケールでぶつかり合うと見ごたえがあり、その結果が地上天気図で日本を囲む低圧部として表れています。台風は暖かい空気だけで出来ているので、熱帯が送り込む「真夏の最終兵器」ともいえますが、整然と押し寄せる北風の勢力を打ち破るまでは行きません。強烈な暴風を伴う台風の力を持ってしても季節の壁は分厚く、台風がいなされるかのように東へとそれていく様子にも秋の深まりを感じます。

気がつけば10月も後半に入って来ました。10月22日には京都三大祭りの一つ、時代祭が行われますが、今年も天気が微妙となって来ました。今のところは22日の夕方から天気が崩れる見込みで、このタイミングが早まれば時代祭が23日にずれ込む可能性もあります。ただ天気の流れは速く、2日間丸々雨が降り続くことはありませんので、どちらかの日付では催行できそうです。昨年も22日が雨予報となり、23日の催行となりました。やはり多くの方が22日を空けて京都に来られると思いますので、なんとか22日にできることを願います。もう少し日程が近づいてきましたら、このブログでも改めて見解を書きたいと思います。

京都の紅葉への期待が高まる日々ですが、まだまだ京都の楓は緑ばかり。しかし日当たりのよい場所ではごく一部が色づき始めているところもありました。今年の夏は日照時間が長く、京都では平年比で、7月が116%、8月が111%、9月は127%もあり、その分紅葉の色付きも期待できるとのことです。今後の気温予想は平年並かやや高い傾向が予想されていて、紅葉の本格的な始まりは遅れる可能性があります。それでも例年11月下旬から12月上旬にかけて見ごろを迎える京都の紅葉。今年も楽しみですね。昨年私は京都の紅葉を250カ所程見てきました。その総集編は作りましたが、近いうちにに美しい写真ばかりを集めた記事も書いてみようと思います。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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