上賀茂神社 笠懸神事 2012年


21日は上賀茂神社笠懸神事が行われました。今回もその見事な技を動画で紹介します。

この日はお客様をご案内しながら、洛北の由緒ある社寺、北野天満宮・下鴨神社・正伝寺・上賀茂神社とまわりました。ちょうど午後からは笠懸神事が行われ、2年続けて見させて頂きました。昨年もブログを書いていますので、よろしければご覧ください。

笠懸は、神武天皇が筑紫箱崎の浦で馬上から弓を射る稽古をしたとき、かぶっていた笠に皮を張って、これを的にしたことが起こりとされています。騎射の三物として、笠懸・流鏑馬(やぶさめ)・犬追物(いぬおうもの)が平安時代に定められました。笠懸は一定方向の的を射る流鏑馬よりも実践的。具体的には、鎧に覆われた人間の急所である「顔」を正確に射ぬけるよう、敵将が顔を上げたり振り返ったところを一矢で仕留めるための訓練として、的の大きさや高さ、位置も異なっています。これを疾走する馬上から正確に射ぬくのですから、まさに日ごろの鍛錬を怠らない達人の技と言えるでしょう。歴史上でも、顔面を射抜かれて命を落とした武将は多く、平将門・木曽義仲・新田義貞らが有名です。

上賀茂神社での笠懸神事は、平成17年になんと800年ぶりに復活しました。笠懸は、現在主に関東地方での奉納が行われており、関西地区で行われるのは上賀茂神社だけ。しかも神社奉納として行われるのは全国でもこちらだけとのこと。馬から約5m離れた40cm四方の的を射る遠笠懸(とうかさがけ)と、地面低くに立てられた約12cm四方の的を射る小笠懸(こかさがけ)とがあります。地面低くの的を狙うのは、馬から落ちた武将を狙うためだそうです。奉納されるのは、大日本弓馬会武田流弓馬道の皆様。笠懸神事は、笠懸としては珍しく女性の射手が騎乗します。武者装束姿の騎手が順番に南端から出発し、北端でUターンをして再度駆け抜けます。その間に左右両側に設けた的に向けて矢を放つのです。

さて、今年も見事なその技を見せて頂けました。今年は5騎ずつ2組で行われ、成績上位3名が決勝へと進みました。的はさらに小さくなって、なかなか当たりませんでしたが、今回はその小さな的に当てる「神技」も動画で撮ることが出来ました。疾走する馬のスピード感と、的に当てる技術の素晴らしさを感じて頂ければと思います。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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