丹波の祇園祭 亀岡祭の宵山


10月24日に亀岡祭の宵山を見てきました。丹波の祇園祭とも呼ばれるように、本場の祇園祭さながらの山鉾やお囃子を見ることが出来ました。

亀岡祭は亀岡最大のお祭りで、鍬山神社の例祭です。鍬山神社は紅葉が綺麗な神社としても有名ですが、歴史も古く、平安京が成立するより前に創建された古社です。京都の夏の祇園祭は有名ですが、秋の亀岡祭はあまり知られているお祭りとは言えません。しかしその歴史は江戸時代にまでさかのぼります。

江戸時代の亀岡には「亀山藩」があり、祭りを復興し、藩の保護のもと町衆の祭りとして次第に盛んになっていきます。山鉾は京都の祇園祭に刺激を受ける形で江戸時代中期以降に登場してきました。亀岡出身で京都で財をなした人からの寄進もあって、山鉾は本場さながらになって行ったのです。

山鉾は現在11基あります(子ども用を除く)。近年復興されたものもあり、今後も華やかになっていくのかもしれません。今回は宵山を見てきましたが、お囃子は笛やコンチキチンの鐘なども祇園囃子さながらで、提灯が灯る様子は写真だけを見れば、京都の祇園祭と見まごうかのようです。街の方々の熱気もあり、各町内にはスピーカーでお囃子も流されて、街全体がお祭りの雰囲気に包まれています。

ただ、一つ決定的に違うのは、秋の涼しさ。本場の祇園祭は梅雨も明けようかという7月ですが、亀岡祭は秋風吹きすさぶ10月下旬です。亀岡は「霧の町」で湿度も高く、この日も息が白い中で祇園囃子が響いていました。また、亀岡の町は城下町で古い街並みが非常に綺麗に残されています。全体的に京都の山鉾町よりも景観がよく、ビルの谷間に埋もれがちな祇園祭よりは風情があります。

今回は11基全ての山鉾を見ることができました。中でも、私が是非見たかったのは「八幡山」です。実は私が住んでいるのは祇園祭の八幡山が出る町内で、1年ほど前に同じ名前の山鉾があることを知って、これは是非来年は見に行かねばと思っていました。いずれの八幡山も「八幡神」に由来をしますが、八幡は稲荷と並んで神社界の2大勢力として全国的にも非常に数が多い神社の系列です。つまり、名前が同じなのは偶然ではありますが、親しみを覚えずにはいられないわけです。亀岡祭の山鉾では粽も売っているところもあり、八幡山でも一生懸命に売っておられたので、つい買ってしまいました。それにしても祇園祭の八幡山にはお囃子がありませんので、こちらの「八幡山」にお囃子があるのが嬉しい限りです。

祇園祭の山鉾で注目を集めるのが、豪華な懸想品。亀岡祭も同様に素晴らしい懸想品で山鉾が飾られます。海外からの渡来品、西陣織の綴れ織りなど、こちらも動く美術館と言って過言はありません。山鉾や装飾品は現在も復興が続けられており、今後も亀岡の人たちに親しまれるお祭りとして伝統を作っていくのでしょう。

他にも多くの山鉾が町ごとに立ち並び、イベントも色々と行われているようです。今回は早足で11の山鉾を駆け抜けてきましたが、それでも非常に楽しいお祭りでした。また、亀山城のお堀の周りや街々には、切り子の灯篭もな並べられて非常に美しく、風情に華を添えています。よいものを見させて頂きました。

道中の各家では「屏風祭」も行われています。城下町ということで鎧が飾られたりもしています。さて、宵山があればちゃんと翌日(25日)には山鉾巡行もあるのが亀岡祭です。今年は見られませんでしたが、来年以降で是非見に行きたいと思います。祇園祭好きの方は足を延ばしてみるのも面白いお祭りです。宵山の祇園囃子の様子は、動画でもお楽しみください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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