色付く紅葉 深まる季節


京都の紅葉がだんだんと色づいてきます。来週後半からは12月並みの強い寒気が入り、紅葉が一気に進んできそう。見頃は来週末からとなりそうです。

二十四節気の「立冬」を過ぎ「そろそろ冬を感じられる頃」に入って来ました(立冬は”今日から冬”ではなく、”そろそろ冬を感じられる頃”を表します)。私は、吐く息の白さや、空高く昇る月に秋の深まりを感じ、気象予報士としては天気図に「線」が増えてきたり、シベリアの気温がマイナス30℃以下になってくるのを見ると、いよいよ11月だなぁという気持ちになります。

例年今の時期になると、雪が降る一歩・二歩手前くらいの強い寒気がやってくることがあります。今回は来週水曜日からがその「極寒」の空気に覆われる見込み。最低気温が5℃を下回り、朝晩はコートが必要になるでしょう。日中も13℃程度の見込みで、12月中旬並みの冷え込みとなってきそうです。これほどの冷え込みは、現在の平年値から見ると「異常」であるため、気象台からは異常低温早期警戒情報も出されていました。服装のみならず、布団や暖房器具などの準備を今のうちから始めておきましょう。

さて、京都の紅葉。市街地も場所によってはかなり色づいてきました。昨年よりは早い印象です。これが来週後半の冷え込みでさらに進みますので、見頃は来週末からとなるでしょう。その先も低温傾向が今日(9日)発表の1か月予報でも出ており、今年の紅葉は進みが早そうです。今は桜が褐色に色づく「褐葉(かつよう)」が最盛期で、祇園白川や円山公園などの桜の名所では大変美しくなっています。今週末はこの桜の褐葉が、色付き始めた楓とともに目を楽しませてくれるでしょう。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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