市比賣神社 ひいなまつりの「ひと雛」


市比賣神社(市比売神社)で3月3日に行われたひいなまつり。今回は、人間のお雛様ひと雛のご紹介です。

ひいなまつりの目玉とも呼べるのが「ひと雛」。雛壇の上に、お内裏様とお雛様、三人官女と五人囃子がそろいます。五人囃子からは実際に雅楽の演奏を披露して頂け、雅な雰囲気もたっぷりです。ひいなまつりでは、最初の1時間ほどはこの雛壇に座って記念撮影をすることもできます。ちゃんとお雛様やお内裏様の衣装も用意されていますので、男性も安心です(笑)

その写真撮影の最中に、雛壇の隣で五人囃子のお囃子も披露されます。ただ、1時間目いっぱいではなく、演奏終了後は自由時間ということで、昨日ご紹介した「ひいな遊び」を体験したり、お抹茶を頂くこともできます。お抹茶席もずいぶんと長い列が延びていました。お菓子はお雛様をイメージしたものだそうです。器も様々でしたが、中にはこのようにお内裏様とお雛様が描かれた素敵なお茶碗もありました。

そして第一部は14時頃、第二部は17時頃からお内裏様の束帯の着付けが始まります。続いて、お雛様の十二単(ひとえ)の着付けも行われます。内容は下鴨神社と同じですが、こちらは椅子に座ってじっくりと見ることができます。今回は袿(うちき)の色はオレンジでした。こうしてお内裏様とお雛様の着付けが終わると、二人は壇上に移動しますが、やはりお雛様は上がるのが大変そうでした。

お雛様に続いて、三人官女と五人囃子も壇上に並んで「ひと雛」の完成です。ここでまず行われるのが、天児(あまがつ)の儀。天児(あまがつ)とは、十字に組んだ木の棒に真綿を包んだ絹の布で頭を作った人形(ひとがた)で、雛人形の原型ともされるものです。お内裏様とお雛様は天児(あまがつ)を手にとって、健康と厄除けを祈願しました。なお、同じ儀式をこの日に限って市比賣神社の本殿で、一般参拝者も行うことができます。

こうして厄払いが済むと、三人官女による舞が、五人囃子の演奏に合わせて披露されます。官女は手に桃の枝を持っていますが、桃は邪気を払う木として古来から尊ばれ、節分の時にも桃の矢などで登場するものです。舞は雅楽の調べに合った優雅なもので、しばし平安の雅さを感じさせて頂きました。動画もありますので、よろしければご覧ください。

舞が終わると、三人官女は雛壇に戻って行事はいちおう終了です。お雛様たちは、しばらくは記念撮影のために壇に残っていてくれます。ただ、長時間とはいきませんので、お写真も手際よく順番に取っていくとよいでしょう。お雛様たちが去った後も30分程時間があり、再び雛壇での記念撮影もできますし、お茶席やひいな遊びもできます。このように、京都らしい優雅な時間を過ごせる「ひいなまつり」。地元の子どもたちもたくさん訪れていますが、もちろん観光客や男性でも大丈夫です。機会がありましたら、ご覧になってみて下さい。


ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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