新緑と花咲く京都

新緑の嵐山
京都は新緑が日に日に美しくなり、山吹や牡丹などの花も次々に咲いています。

渡月橋と嵐山桜が終わり、様々な花が咲きだす中、木々の新緑も美しくなってきました。京都の社寺には楓が多く、秋には見事な紅葉を見せてくれますが、これからの時期はエメラルドグリーンの新緑が見事。紅葉と違って「見頃」が長く、雨が降れば艶めきを増して大変綺麗です。楓は晩春に若葉が出始めると、その下に小さくて赤い花を咲かせます。花言葉は「大切な思い出」なのだそう。この花はそろそろ終わりで、この後は実(み)へと変わって行きます。

宝厳院先日、ご案内で嵐山を訪れると、山が緑に溢れ、全体に活力がみなぎっているようでした。嵐山は落葉樹が多く、春の山桜と秋の一面の山の色づきは高い人気を誇りますが、新緑の瑞々しさも嵐山の魅力ですね。紅葉の名所である宝厳院も新緑の楓に包まれます。境内は一面の楓で、下には苔が茂り、どこを見ても緑の風景。新緑の時期の気持ちよさは格別です。宝厳院は6月30日までの公開で、この時期のおススメ。足を運んでみて下さい。その他、常寂光寺や二尊院なども見事な新緑に出会えます。

天龍寺 竹林のタケノコ写真はないのですが、世界遺産の天龍寺でも、特別名勝の曹源池(そうげんち)庭園の緑が見事でした。嵐山を借景にしていますので、雄大な風景を堪能することができます。天龍寺の北門辺りの竹林では、タケノコも顔を出していました。また、天龍寺の門前、長辻通に面する辺りはツヅジも見事に咲いてきます。

建仁寺 牡丹東山では、建仁寺法堂周りの牡丹も、先日訪れた際には見事に咲いていました。牡丹は唐の時代には「花の王」とも称され、古くから人気を集めた花です。「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」でも知られるように、美人の代名詞、あるいは座って見るのが美しい花としても知られます。禅寺といえば、白黒のイメージが強い場所ですが、こうして華やかな花に包まれているのもよいものですね。

松尾大社 山吹松尾大社では、21日の日曜日の段階で、まだまだ山吹が見頃でした。今年は桜に引き続いて山吹も早く咲いています。長岡天満宮のキリシマツツジは日当たりのよい南側が見頃に入り、乙国寺の牡丹も3-4割咲いてきているそうですので、そろそろ動かれるとよいでしょう。京都も晩春から初夏にかけて、ますます風景が美しくなって行きます。過ごしやすいこの季節。京都に足を運んでみて下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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