詩仙堂 雨上がりの新緑

雨上がりの詩仙堂
先日、雨上がりの詩仙堂に訪れる機会がありました。これからの時期は美しい新緑が迎えてくれます。

詩仙堂の新緑立夏を過ぎた京都は、日差しの強さも感じるようになって来ました。既に紫外線は真夏と変わりませんので、しっかりと対策をとって出かけるとよいでしょう。桜から季節の花も早い傾向が続いてきましたが、ここに来て平年並みに戻ってきた印象。大田神社の杜若は咲き始めで、見頃は例年通り10日前後からとなりそうです。つつじは5月に入っての低温で開花が滞っていて、三室戸寺もようやく見頃に入ってきました。6日まで公開されていた蹴上浄水場では、今年はツツジのピークには重なりませんでしたが、やはり新緑が見事で、多くの方が木陰でのんびりと過ごしておられました。

新緑の詩仙堂新緑は花ではありませんので「ハズレ」がないのがよいところですね。紅葉の名所はそのまま新緑の名所となり、この時期の京都は各地で美しい緑の庭園が迎えてくれます。秋と違って人も少なく、じっくりと見事な庭園を鑑賞できる時期です。暑くなり始める前に、回遊式のお庭を散策してみるのもおススメです。

雨のお庭は美しいそして新緑のお庭がより美しく見えるのが雨の日です。一般的に雨の日は足もとが濡れやすいため敬遠されがちですが、実は雨の日の美しさを一度知ってしまうと、むしろ雨の日に積極的に出かけるようになるかたもいるほど。緑や石は艶めいて光沢を増し、苔は水を含んで生き生きとして、雨音は心地よい空間を作り出し、晴れや曇りの日には感じられない魅力を秘めているのです。

詩仙堂 座って眺めるのもよしどちらかといえば、座って眺める観賞式の庭園に出かけてみるとよいでしょう。雨の日は人も少なく、貸し切りで極上の京都を楽しめてしまうかもしれませんよ。京都の平年値では、0.5mm以上の雨は年間121日しか降りません。つまり3日に1回ほどの頻度で、しかも夜に降ることもあるわけですから、日中に雨が降るというのはなかなか貴重な機会です。雨の日は残念な日ではなくて、むしろ今まで知らなかった京都の魅力に出会えるチャンスともいえるでしょう。

詩仙堂 白い藤このブログでも四季の「雨の京都」の風景を紹介してきましたが、緑の時期に書いてきたブログへのリンクを再度貼っておきます。雨の大原東山の建仁寺も雨の日におススメです。青蓮院も雨の日の美しい光景をご紹介しました。詩仙堂近くの圓光寺なども雨の日におすすめです。

詩仙堂 キリシマツツジさて、詩仙堂です。詩仙堂もこのブログで何度も書いてきました。サツキの咲いた頃紅葉雪景色も見事でした。高低差のあるお庭は、室内から眺めてもよし、歩いてもよしですね。部屋から眺める場合は、大広間ではなく詩仙の間から眺めるお庭が最も美しいともいわれますが、あまり気にせず、自身の感性に合う場所から自由に眺めるのがよいでしょう。

詩仙堂 椿とキリシマツツジちょうど訪れた日(4月30日)は、キリシマツツジと椿が見事な花を咲かせていました。現状はずいぶんと変わっていると思いますのでご注意ください。詩仙堂には白い花を咲かせる藤もありますが、訪れた日で既に見ごろが終わりかけでした。詩仙堂はこれからだんだんと皐月が咲き始めて、6月初めにかけて多くの人を楽しませてくれますね。雨の日も晴れの日もおススメのお寺です。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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