美しき緑とサツキの清水寺

清水寺のサツキ
先日、ご案内で清水寺を訪れてきました。門前にはサツキの花が咲き、本堂は美しい緑に包まれていました。

緑の清水寺京都は春の修学旅行シーズンが続き、あちらこちらの社寺で元気いっぱいの修学旅行生を見かけます。私は岐阜県出身ですが、小学生の時は京都と奈良が修学旅行の行き先でした。清水寺にも訪れて、朝倉堂の「景清の足形」に驚いた覚えがあります。当時は「鬼の足跡」だと思っていました。三本筋の音羽の滝は、俗にそれぞれ恋愛・長寿・学問のご利益があるといわれていますが、東寺の私が飲んだのは「学問」の滝です。なぜかといえば、頭をよくして「惚れ薬」と「長生きの薬」を作ればいいのだと考えたからです。残念ながらまだ発明できていませんが(笑)

清水の舞台の骨組み昨日も、クラス単位で滝に並んでいる修学旅行生がいて微笑ましく思いました。ちなみに、滝のご利益のお話は清水寺公式ではありません。清水寺は水はどれも同じとしていて、そのかわり恋愛・長寿・学問それぞれのご利益の「碗(甘露碗)」を有料で授与しています。碗は水を汲む大きな柄杓にはめ込めるようになっていて、その碗で汲めばそのご利益の水になるという仕組みです。また、祈願するのは滝にではなく、あくまで祀られているお不動様に対して行うものです。滝の水で身を清めたら、振り返ってお不動様にもお参りをして行きましょう。

清水の舞台からの眺め音羽の滝の真上には、奥ノ院があります。清水寺はその名の通り、清らかな水が湧く場所に建てられたお寺ですので、その上に建つお堂が奥ノ院として大切にされています。奥ノ院からは清水の舞台と京都の街が大変綺麗に見えますね。この眺めを見ていると、清水寺は京都でも屈指の風景が美しいお寺だと思い知らされます。私も京都の何百という拝観社寺をほぼ全て見てきましたが、清水寺以上にダイナミックな風景に出会える場所を他に知りません。人が多くとも坂がきつくとも、何度でも足を運びたくなる見事な景色がそこにはあります。

清水寺 本堂歴史、伝説、ご利益、仏像、おみやげ、街の雰囲気など、清水寺界隈には、私が小学生に訪れた時と変わらないものがたくさんある一方で、何度訪れても新しい発見をすることができる、スケールの大きなお寺が清水寺だと個人的には感じています。人の少ない場所もよいですが、定番には定番にふさわしいだけの魅力がありますので、敬遠せずに足を延ばして頂けると、新しい良さにも気が付くかもしれません。

清水寺 三重塔現在の清水寺は緑が美しく境内を彩っています。門前ではサツキも綺麗でしたが、そろそろ終わりを迎えてきています。日当たりのよい場所のサツキは進みが早いですね。京都の花はサツキから花菖蒲や紫陽花へと主役が移ってきます。梅雨入り早々梅雨の中休みに入った今週、6月7日には平安神宮神苑の無料公開も行われますし、有名な場所にもどうぞ足を延ばしてみて下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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