貴船神社の貴船祭 出雲神楽

貴船祭 出雲神楽
6月1日に行われた貴船祭。今回は京都では滅多に見ることのない出雲神楽の様子です。

貴船祭 お千度貴船神社を出て南へと向かった神輿は、その後再び戻ってきて、15時頃から最北の奥宮で神事などが行われます。神事が終わると、お千度が行われ、船形石の周りを子どもが忌み串を持って回り、1回り毎に石の窪みに串を置いていきます。こうすることで健やかな成長を祈願するのだとか。大人の参加もでき、お千度が終わるとお茶を頂けます。この船形石は、大阪から玉依姫がこの地まで川をさかのぼってきた時に乗った黄色の船(黄船)を囲ったものとされ、実際に船の形に積み上げられている不思議なものです。

貴船祭 出雲神楽お千度に続いて、餅まきが行われます。ただ、この頃になると次の出雲神楽が行われる場所を多くの方が囲っていますが、お餅は時折遠くまで投げて下さるので、運の良い方はゲットできることもあります。私も出雲神楽を待ちながら運よく頂くことができました。餅まきの現場は壮絶な奪い合いになりますので、帽子や鞄を使うか、落ちたものを狙うほうがよいでしょう。なかなか素手でキャッチするのは難しいかと思います。

貴船祭 出雲神楽さて、貴船祭の見所の一つが出雲神楽。石見神楽は京都では見られる場所がいくつかありますが、出雲神楽は珍しく、私は貴船祭でしか見たことがありません。出雲国は現在の島根県東部のことで、雲南市には貴船神社が、安来市には貴布禰神社があります。貴船の神は「タカオカミ」という水の神様。水源を守る神として京都に限らず各地で500社ほど祀られています。貴船祭の出雲神楽は、出雲の貴船神社の出雲神楽団によって奉納されます。演目は、スサノオがヤマタノオロチを退治するもので、石見神楽でも「大蛇」として有名なものです。

貴船祭 出雲神楽出雲神楽では、大蛇が口から火を吹いて登場します。さらに演目が行われる場所を暴れまわり、時にはスサノオともつれ合って観客の方にも近づいてきたりと、たいへん迫力があり、地元の子どもたちも興味深そうに見ていました。石見神楽とも大蛇の様子が全く違って面白く、機会があれば是非他の演目も見てみたいと思わせてくれました。

貴船祭 出雲神楽出雲神楽が終わると、神輿が奥宮で差し上げられ、再び戻っていきました。貴船祭の出雲神楽は是非一度ご覧になって頂きたいものですが、雨が降ると奥宮ではなく、貴船神社の本殿にて行われます。場所もせまく、大蛇もあまり激しくは動きまわれませんので、その時はご注意ください。また、今回の出雲神楽の様子は動画もありますので、その面白さの一端をお伝えできれば幸いです。写真も多く掲載します。


貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽
貴船祭 出雲神楽

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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