祇園祭 2013年の見どころ

稚児舞披露 2011年
7月に入り、京都では祇園祭の行事が始まってきました。今年の見どころを解説します。

2年連続山一番の郭巨山7月に入り、京都は祇園祭ムードが高まってきました。1日には長刀鉾町お千度、2日にはくじ取り式が行われ、先頭の長刀鉾の次を行く「山一番」は、2年連続で郭巨山(かっきょやま)が引き当てました。山一番になる権利があるのは13基の山ですので、2年連続で引き当てる確率は13×13で169分の1となります。これは大変な幸運で、37年ぶりだそう。郭巨山は金運のご利益でしられ、今年もご利益にあやかろうと粽や関連グッズは次々に売れていきそうです。また、今年の長刀鉾のお稚児さんは2年前に「禿」として奉仕をされていたお子さんです。2年前はお兄さんがお稚児さんでしたので、兄弟でお稚児さんという大任を努めることになります。無事に頑張ってほしいですね。

祇園祭 船鉾と月さて、祇園祭は1000年以上続く疫病除けのお祭り。疫病が流行りやすくなる真夏を前に、街々に存在して疫病を広める疫神(えきじん)を集めて消し去り、夏の無事を願います。日本三大祭りの一つとして、宵山や山鉾巡行が注目を集め、14日~17日にかけては例年100万人もの人々が訪れます。実は2013年は、33基の山鉾全てを一度に見られる最後の年になるといわれており、例年以上に注目です。

長刀鉾 鉾上での稚児舞祇園祭の山鉾巡行は、神輿が出る前に街々を清めるためのもので、祭り全体の流れからいえば本来は山鉾巡行がメインではなく、神輿が出る方がメインです。神輿は17日に八坂神社から御旅所へと向かい、24日に御旅所から八坂神社へと戻っていきます。つまり、本来神輿巡行の前に露払いを務める山鉾巡行は、神輿に準じて17日と24日の2回行われ、17日の方を前祭(さきのまつり)、24日は後祭(あとのまつり)と呼んでいました。それが昭和41年から、交通事情で17日のみの巡行となったのです。

岩戸山の辻回し以上のように、祇園祭の長い歴史からすれば、17日だけしか山鉾巡行がないというのは「おかしい」のです。それを元の形に戻し、24日にも再び山鉾巡行を行おうという動きが進んでいて、早ければ来年から復活すると報道されています。そうなれば現在のように全ての山鉾を一度に見られるのは今年で最後となります。山鉾巡行は全て見ると4時間~5時間はかかる長丁場ですが、熱中症には気をつけて、この機会にご覧になってみて下さい。

祇園祭 大船鉾の唐櫃巡行 7月昨年からご神体を運ぶ唐櫃巡行として復活した大船鉾も、来年以降に完全復活予定です。大船鉾は後祭の最後、すなわち33基の巡行の最後に登場しますので、見るためには一番最後まで待っている必要があります。くれぐれも体調にはご注意ください。大船鉾はまだ鉾自体は制作中ですが、宵山では会所飾りも出て、時には町内でお囃子も披露して下さるはずです。

新町通を通る放下鉾宵山では、今年は放下鉾が一般への山鉾の搭乗などを行わないことになりました。昨年から町内でもめ事があり、まだ収束はしていません。巡行への参加は行うそうで、一人の祇園祭ファンとしてはホッとしています。祇園祭も長い歴史の中ではガイドブックに載らないような様々なもめ事があり、巡行不参加ということも実際に何度も起きています。日本中で知られる祇園祭といえども、やはり範囲の狭い地元の方のお祭りですので、今年も無事に行われることを願いたいですね。

山鉾は動く美術館山鉾の煌びやかな飾りも近年は次々に「復元新調」がなされています。復元新調は、制作時と同じ技法を使って忠実に復元するもので、それにより補助金が出て山鉾町の財政負担が軽減されるという仕組みがあります。ちなみに復元新調をすると、文化財指定が「復元新調された新しい方」に移動するという不思議な仕組みもあるそうです。年年見事になる山鉾の装飾にも注目してみて下さい。

花傘巡行 神饌行列24日の花傘巡行も、来年に後祭(24日の巡行)が復活するとなると、最悪無くなってしまう可能性もあります。確実に見られる今年の内に見ておくとよいでしょう。ただし、雨天中止ですので気象情報にはご注意ください。寺町通は目の前を行列が通り、人も少なく見やすいでしょう。巡行後の午後には八坂神社で数々の芸能も奉納されています。いよいよ始まった祇園祭。今年はこれまでの形態で祭りが見られる最後の年となるかもしれませんので、是非、京都にお越しになってみて下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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