大岩神社 堂本印象寄進の鳥居

大岩神社 堂本印象寄進の鳥居
洛南の大岩山の山頂付近には大岩神社があり、画家の堂本印象が寄進した斬新な鳥居が目を引きます。

大岩神社の参道伏見の眺望が美しい大岩山の山頂付近にあるのが大岩神社。大岩街道には登り口に目立つ鳥居がありますが、神社への道のりは特に後半が距離の割に険しいです。ただ、竹林が美しく、大岩山の自然を感じながら進んで行くことができるでしょう。現在京都の竹林といえば、嵯峨野や洛西が有名ですが、平安の昔は深草の竹林も知られていました。現在も、大岩山や稲荷山には美しい竹林が残り、面影を伝えています。

大岩神社 堂本印象寄進の鳥居大岩神社の参道を登って行くと現れるのが、画家の堂本印象が昭和33年に寄進した、斬新なデザインの鳥居。これについては後述します。そこから進めば、すぐ北にある伏見稲荷大社の稲荷信仰の影響か、個々人の神を祀った「お塚」が点在しています。そして急な階段を上ると大岩神社に到着です。車道から来る場合は、別の参道から大岩神社の境内に入って行きます。

大岩神社大岩神社は創建の沿革は不明ですが、大岩と小岩という二つの石を男神・女神として祀っています。古くから「難病の神」として知られ、特に心の病や結核平癒にご利益があると信じられていました。結核が不治の病だった時代には厚い信仰を集めたそうです。ただ、現在は訪れる人もまばらな神社と言えるでしょう。

大岩神社 堂本印象寄進の鳥居大岩神社には、堂本印象が寄進した鳥居が2基あります。鳥居全体に装飾がほどこされて、まさに鳥居の形をした芸術作品とでも言うべきでしょうか。どちらかといえば和風ではなく洋風といった感じを持ちます。大きいほうの鳥居は参道に、小さいほうの鳥居は境内にあります。堂本印象の母親がこの大岩神社によく参拝していた縁から奉納されたとのことです。

大岩神社 お塚境内は木々に囲まれ、どことなく厳かな雰囲気が漂っています。境内には休憩所もありますが、ずいぶんと古い印象で、かつて大岩神社が賑わっていた時代からのものかもしれません。以上、大岩山の展望台に行かれる際は、大岩神社にもご参拝頂くとよいでしょう。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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