祇園祭 山鉾巡行 辻まわしと新町通の妙技

山鉾巡行 辻まわし 新町御池
17日に行われた祇園祭山鉾巡行。今回は、新町御池の辻まわしと、新町姉小路で大型の山鉾が見せる妙技をご紹介します。

祇園祭 花傘巡行にて24日には祇園祭の花傘巡行が行われました。朝の7時半頃の京都は土砂降りの雨で、9時過ぎまで雨が降っていましたが、気象予報士としては始まる10時までには上がると見て、後は主催者が中止の判断をしないことだけを願っていました。無事に催行されてひと安心です。そちらの様子はまた近日中にご紹介予定です。

船鉾さて、17日の山鉾巡行。新町御池でも「辻まわし」が行われました。車輪の付いた大型の山鉾は直線的にしか進むことができないため、「辻」とも呼ばれる交差点で向きを変えるには、無理やり横へと引っ張ることになります。少しでも車輪の滑りを良くするため、車輪の下には「ささら」と呼ばれる竹を細長く切ったものを敷き、潤滑油がわりに水を撒きます。そして準備が整うと音頭取りがかけ声を出して、一気に山鉾を動かしていきます。

霰天神山大よそ、1回の辻回しでこの動作を3回行いますが、微調整でもう1回あったり、あるいは曳き手の息が合わないと、10トンを超える重い山鉾が動かないこともあります。かつては土の地面で行われていたわけですが、現在の辻まわしはアスファルトの路面の上で行われます。土の道とアスファルトとでは山鉾の滑りなどが異なるそうで、辻まわしのやり方も細かい部分では昔とは異なっているところもあるそうです。

占出山 水引それにしても大きな山鉾が動く場面は迫力があります。辻まわしは、お囃子の変化も見られる四条河原町が一番人気ですが、河原町御池や新町御池、各山鉾町への出入りの時にも見ることができます。新町御池は行列の後半とあって比較的見やすいかと思いますが、個人的なおススメは新町御池の西側から見るのがよいのではと思っています。御池通に連なる山鉾が見渡せるので、高い三脚を構えたカメラマンも集まる場所。暑いため人の出入りは比較的あり、巡行が進んでくれば隙を見て前の方へと入りこむことも可能です。

山鉾巡行 新町通新町御池で無事に辻まわしを終えた山鉾が向かうのが、新町姉小路(あねやこうじ)の交差点。ここは新町通と姉小路通とが少し食い違って交差しているため、山鉾も少し東側へと向きを変えながら通過する必要があるという難所です。また、小型の山の一部はここで向きを変えて東へ進む室町通へと向かうものもあります。新町姉小路は、さながら「ミニ辻まわし」が見られる、「通(つう)」な巡行見学スポット。ただし、狭い場所でもありますので、前の方で見るのは簡単ではなく、必ず係員の指示に従って頂きたい旨を付け加えておきます。

山鉾を微調整する車方今回は新町姉小路での「妙技」を動画でご紹介します。大型の山鉾が少しだけ向きを変える時は、辻まわしのように山鉾を止めて横に引っ張るのではなく、微調整をする「てこ棒」とも呼ばれる斜めに切られた棒を車輪に噛ませて滑らせていきます。新町姉小路では、この棒を盛んに車輪に噛ませて山鉾を動かし続けたまま向きを変え、建物すれすれに通過していくという、まさに「妙技」が見られるのです。車方の腕の見せ所ですね。

四条傘鉾 棒振り踊りいくつかの山鉾のやり方を見ていると、新町姉小路が近づいて一気に向きを変える鉾もあれば、予め少しづつ向きを変えているところなど、それぞれの山鉾で「技」があるようです。是非、見事な様子や懸想品を、ブログ最後の動画でご覧になってみて下さい。

北観音山 柳を配るまた、新町通を通る山鉾の最後を務めるのが北観音山です。今回は追いかけていって、最後の締めの様子を見てきました。各町内ごとにこのような締めが行われていて、街の人の拍手に包まれて山鉾巡行は終わります。北観音山や南観音山では、御神体の楊柳観音にちなんで山には柳の枝が差されていますが、巡行が終わるとこの柳が厄除けのお守りとして町内の方々に配られています。

山鉾巡行今回の巡行も様々な動画を撮影してきました。よければ順番にご覧になってみて下さい。祇園祭のハイライトである山鉾巡行は、来年以降17日と24日の2回に戻る予定で調整がなされています。いかほどの影響が出るか、まさに未知数ですが、より一層盛り上がる形となれば嬉しいですね。





ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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