大雨とシビア現象に注意

増水した桂川 2011年
秋雨前線の活動が活発となっています。前線はしばらく停滞し、しかも活動は活発。西日本を中心に、大雨と竜巻などのシビアな現象に注意が必要です。

嵐山埼玉と千葉で竜巻による被害が発生してしまいました。被害にあわれた方は突然のことに大変な衝撃を受けていると思います・・・。竜巻は一生に一度出会うかどうかという非常にまれな現象ですが、巻き込まれてしまうと命の危険にさらされます。竜巻を見たら、とにかく頑丈な建物に避難をして身の安全を確保して下さい。竜巻の動きは意外と速く、傍観している間にあっという間に迫ってくる恐れもあるためです。竜巻の恐ろしさと、安全対策については以前ブログにまとめていますので、改めてご覧になってみて下さい。

嵯峨野 竹林竜巻は、日本では関東平野や沿岸部など、平地が開けている場所の方で起こりやすい傾向がありますが、京都でも決して他人事ではありません。その昔、竜巻は「龍が天に昇る」様子だと考えられ、都であった京都には多数の記録が残されています。平安時代末期の1180年に家がペシャンコに倒れるほどの「辻風」が発生。1527年には「むら雲に人が二名巻き上げられ」、1767年には下鴨付近で発生、1848年には四条千本から七条鴨川にかけて竜巻と思しき現象が進み、近年では、1973(昭和48)年に桂駅付近で発生した竜巻が、1.5kmほど東へ進み被害が出ています。ビルが増えている現在の京都市街地ではリスクは下がっているものの、郊外を中心に危険性があることは念頭に置いて下さい。なお、竜巻は9月がもっとも発生数が多く、台風に伴うものや、上空の寒気で大気の状態が不安定になって発生しやすくなります。

嵯峨野 竹林全般的には、少なくとも4日いっぱいは秋雨前線による大雨に警戒が必要です。秋雨は夏の空気と秋の空気の境目で起こります。今は台風17号も発生し、半時計周りの回転によって南から湿った空気がどんどんと日本に供給されています。また、東から太平洋高気圧も強まりつつあり、時計回りの空気の流れも日本に湿った空気を送り込んでいます。気象衛星画像では、太平洋高気圧に覆われた海上が晴れているのが分かりますが、日差しによって海の水は蒸発していていて、それが日本へと送りこまれているのです。

平安神宮 大鳥居一方で、夏至を過ぎてから2カ月以上。日差しの弱まりに伴って、大陸では次第に秋の空気も成長し、日本にも張り出してくるようになります。こうして起こる秋の空気と夏の空気との勢力争いが秋雨。どちらかの空気が強ければ、前線は移動していきますが、今回は勢力が均衡して前線が停滞しています。前線の活動は活発。大気の状態も不安定で、僅かのきっかけで発生した上昇気流が、豪雨をもたらす積乱雲を発達させやすく、各地で爆撃を受けるかのように雷雨や大雨が発生しています。秋雨は初期の方が夏の空気が強いため、大雨災害が発生しやすいという特徴があります。

鴨川短時間で激しく降っても雲が動いていれば大事に至ることは少ないですが、今回は数日にわたって前線が停滞するため、断続的に降る雨で、総雨量も増えてくる見込み。土砂災害にも警戒が必要です。また、台風17号は目先ゆっくりと北東に進んだ後、強まる太平洋高気圧に押されて西へと戻される可能性もあり、その動きはまだ不確定。今後の西日本の大雨のカギを握っています。進路予想にも十分にご注意ください。

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吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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