京都 見頃に入った萩の花

常林寺 萩の寺
萩の寺として知られる常林寺や、萩の宮・梨木神社の萩が見ごろを迎えてきています。

常林寺 萩京都も予定通り26日から一気に涼しくなってきました。実はこれまでが暑すぎたのですが、いよいよ秋が一段階深まってきています。ただ、日中はまだ暑く、朝晩は冷えるというように、寒暖差が大きくなっています。この先の1か月が1年で最もダイナミックに気温が下がっていく時期でもありますので、体調を崩さないように天気のみならず日々の気温予想に注目して予報をご覧下さい。

常林寺 萩京都は各地で萩の花が咲きます。萩は万葉集に登場する草花の中でも、最も多い140首を超える歌に詠まれている花。ヤマハギは気象台でも開花を観測していますが、その開花時期は非常に「気まぐれ」で、早ければ6月に咲き、遅ければ9月に入ってから咲いてきます。桜がこれほどの幅を持って咲けば大変です。ただ、萩の花の見頃時期の幅は開花ほどはずれませんので、例年9月後半から10月にかけて、各地で園芸用のミヤギノハギを中心に美しい花を見せてくれます。

常林寺 萩と薄萩の寺として知られるのが、出町柳にある常林寺。萩の宮と呼ばれる梨木神社とともに、この時期の京都では脚光を浴びるお寺です。先日(23日)「まいまい京都」さんの散策で、両方を回らせて頂きました。多くの方にご参加頂き、ありがとうございました。常林寺の萩は、ちょうど見頃で、紅白の萩が風に揺れて大変綺麗でした。個人的なおススメは、門を額縁に見たてた風景。秋らしい風情あふれる一枚を撮ることができるでしょう。また、薄(ススキ)の穂も秋らしい風情を与えてくれますが、実は薄も「気まぐれ」なグループだったりもします。

梨木神社 萩まつり梨木神社では、23日まで「萩まつり」も行われていました。先日、境内参道に、マンションが建つというニュースが流れましたが、今年は駐車場となっている参道部分の萩は伐られていました。ただ、境内の萩のほとんどは健在ですのでご安心を。来年以降も社務所周辺の参道では、見事な花を毎年咲かせてくれるのでしょう。私たちが散策で訪れた時間帯には、ちょうど舞踊の奉納が行われていました。昨年は、狂言が行われている時でしたが、萩まつりでは数々の日本の伝統芸能が奉納されます。好きな方は一日じっくりと時間を過ごすこともできるでしょう。

梨木神社 萩ちなみに、梨木神社のご祭神の一人は三条実美(さねとみ)です。長州派の公家として幕末維新に活躍し、新政府では総理大臣代理も務めた人物。今年の大河ドラマ・八重の桜にも登場していますね。神社の創建は明治18年で、実美の父である実萬(さねつむ)が
まず祀られ、大正4年に実美が合祀されています。実は、梨木神社のすぐ近くには、新島八重が襄と住んだ家があり、八重がどんな思いでこの神社を見つめていたかを思うと、少し切ないものがありますね。さて、京都の萩は、他にも様々な場所で目にすることができます。10月にかけて、各地で秋の風情を感じさせてくれます。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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