京都の紅葉は、終盤に入ってきていますが、まだまだ場所をちゃんと選べば「見頃」の紅葉を楽しむことができます。この時期の一押しは、龍安寺です。
今日(2日)は、私的な休日という思いで、西へ東へ、気の向くままに京都の紅葉を眺めてきました。今シーズンは、大変ありがたいことに、紅葉シーズンのピークに毎日仕事が入り、丸一日ゆっくりと紅葉を見るのは今日が初めて。紅葉の遅いお寺の資料集めも兼ねて、西は嵯峨野から、東は哲学の道まで、京都の東西の紅葉を眺めてきました。
先日のブログでも書きましたが、現在の一押しは「龍安寺」です。石庭やお庭の紅葉は、まさに見頃で大変綺麗です。楓は日光によって色が深まっていくため、日陰の多い龍安寺では進みが遅くなるのです。龍安寺を訪れる際には、やはり朝一番がおススメ。12月に入って、拝観開始は8時半からとなりましたが、それでも10時頃までは嘘のように人が少なく、京都屈指の美しい光景を一人占め出来てしまう時もあるでしょう。
龍安寺の真の魅力は石庭よりも、むしろ回りのお庭にあると個人的には思っていまして、その四季折々の美しさは京都でもトップクラスです。春の桜も見事で、初夏の新緑、夏の睡蓮や蓮、そして秋の紅葉も非常にレベルが高く、遅い紅葉を楽しめる場所としては、下鴨神社と双璧でしょう。
龍安寺ではゆっくりと紅葉が色づいていくためか、楓の色に黄色が目立つところも、紅葉シーズン終盤で赤色を見慣れてきた目には新鮮に映ります。石庭+紅葉、紅葉のトンネル、池に映る姿、どこに目を向けても、素晴らしいの一言です。実際、訪れている方からは歓声も上がるほどです。
ということで、これから京都で紅葉を楽しもうという方は、迷わず龍安寺へ(笑)今回の写真は全て本日(2日)に撮ってきたものです。その他、今日見てきた様子では、東山では永観堂もまだまだ楽しめますし、真如堂は入口の赤門付近と、本堂の裏や、分かりにくい場所にある鐘楼の周りが非常に綺麗になっています。一方、南禅寺境内は概ね紅葉が終わっています。
嵯峨野では、大覚寺の大沢池の楓はピークが続いており、こちらもお勧め!山際の直指庵も、散り紅葉を含め、あと数日はよい状態でしょう。祇王寺も、散り紅葉が綺麗です。天気は、4日に、にわか雨が降る可能性はありますが、そこを乗り切れば、このまま6日後半から7日まで大きな崩れはありません。今週の平日は、このまま紅葉を楽しめる社寺も多いはず。晩秋の散り紅葉も美しい時期、最後の紅葉の輝きをお楽しみください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。