東福寺 名残の紅葉 特別公開の勝林寺

東福寺 勝林寺
東福寺の塔頭・勝林寺が、8日まで特別公開されています。境内の紅葉は見ごろを過ぎていますが、名残の紅葉が残っていました。

東福寺 勝林寺勝林寺は、東福寺の北にある塔頭です。平安時代の毘沙門天像が本尊で、通常は秘仏ですがこの秋は8日まで特別公開されています。勝林寺の創建は室町時代の後半で、毘沙門天像は東福寺の仏殿の天井内に密かに安置されていたものを江戸時代に発見したものです。その後、毘沙門天の妻である吉祥天像と、子である善膩師童子(ぜんにしどうじ)像も奉納され、三尊形式で安置されています。いずれも通常は秘仏です。

東福寺 勝林寺秘仏の毘沙門天像には厨子に納められた体内仏(同じく毘沙門天像)もあり、江戸時代の1763年に吉祥天像と善膩師童子像が同様に制作されました。今年は、この製作からちょうど250年ということで、特別にこの体内仏も公開されています。次回の公開は未定とのこと。8日までしか見られませんので、是非この機会に訪れてみて下さい。

東福寺 境内本日(7日)は、勝林寺はまだ紅葉が綺麗でした。勝林寺の紅葉は、その美しさから吉祥天が宿る「吉祥紅葉」と呼ばれるそうで、とりわけ「良縁」「美縁」を求める女性に御利益があり、かつては祇園の舞妓さんのお参りの姿もみられたとのことです。ちょうど室内から眺める様子が見事でした。通天橋付近の楓は散ってしまいましたが、龍吟庵と同様に、この週末に紅葉が楽しめる場所です。

東福寺 境内ピークは過ぎても、東福寺には名残の紅葉が残り、ところどころで非常に美しい光景を見せてくれていました。楓は桜とは違って一斉には散りませんので、こうして意外と遅くまで楽しませてくれるところがありますね。残りわずかの紅葉、一期一会の風景を楽しみましょう。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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