東福寺 一華院 緑を楽しむ静かな庭

東福寺 一華院
紅葉が美しいことで知られる東福寺。紅葉シーズンのみ公開される塔頭がいくつかあります。今回は、その中から一華院をご紹介します。

東福寺 一華院紅葉シーズンの東福寺は、団体ツアー客も多く、大変な混雑となります。特にボトルネックとなっているのが、臥雲橋です。臥雲橋からは通天橋の周りに広がる素晴らしい紅葉の絶景を望めるため、多くの方が足を止め、どうしても混み合ってしまいます。一方、その臥雲橋のすぐそばにありながら、別世界のように静かな空間が広がっているのが、紅葉の時期だけ特別公開される一華院です(今シーズンは12月1日で公開終了)。

東福寺 一華院一華院は、臥雲橋の手前でお茶席とともに案内がされていますが、中に入る人は稀です。拝観料はお抹茶と合わせて1000円。比較的高めではあるものの、それに見合う、極上の「京都」が待っています。紅葉ピークの東福寺にあって、これほど静かな空間は貴重としか言いようがありません。一華院の庭は「依稀松(いきまつ)の庭」と呼ばれ、禅語から来た依稀松が中央にある緑の美しいお庭で、紅葉はありません。

東福寺 一華院しかし、東福寺へ紅葉を見に来ながら、あえて緑のお庭を楽しむというのもまた「通」かもしれませんね。「依稀松」は、龍によく似ているが龍ではない曲がった松のことだそう。一華院の「依稀松」は、細長くのびた枝が印象的で、曲がってはいませんが、一本だけ庭に生えるその姿がまた、龍のような強い個性を発揮しています。

東福寺 一華院庭の苔も美しく、遠くに聞こえる臥雲橋の賑わいを感じながら、優越感に浸ることもできるお庭かもしれません。喧騒を離れて、しばし一服のお茶を頂きながらお庭を眺め、「京都」らしい空間を過ごす。大混雑となる東福寺の中にあるオアシスのようなお寺です。例年、紅葉シーズンに公開されていますので、人混みに疲れてしまった方は是非、入ってみて下さい。

東福寺 盛光院なお、東福寺の紅葉シーズンでは、先日ご紹介した龍吟庵のほかに、島津家の菩提寺である即宗院が特別公開されていて、こちらも紅葉が美しい静かな場所。そして同じく特別公開の盛光院も、東福寺境内では穴場です。お庭は無料で見学でき、お茶席もあります。素通りするのはもったいないですので、紅葉シーズンには訪れてみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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