二条城 放鷹術

二条城 放鷹術
11月17日に、二条城で鷹の訓練・放鷹術(ほうようじゅつ)が行われました。

二条城 放鷹術今回も随分前の行事ですが、面白いものですので記事を残しておきたいと思います。二条城では「二条城お城まつり」が10月から11月にかけて行われていました。その中で披露されたのが放鷹術(ほうようじゅつ)です。諏訪流放鷹術保存会の皆様によって行われ、二条城内の会場は多くの方で賑わっていました。今回は一部ですが、見ることができました。

二条城 放鷹術二条城は慶長8(1603)年に徳川家康によって建てられた城で、家康は鷹狩を好んだことでも知られます。鷹狩の歴史は古く、平安京を創建した桓武天皇も鷹狩りを好み、長い歴史を通じて親しまれてきた狩の手法です。第二次世界大戦までは宮中のお抱えで鷹狩の技術は継承されてきましたが、戦後には皇室の狩も廃止され、現在は民間に伝わって保存されています。

二条城 放鷹術放鷹術とは、鷹狩で使われる鷹の訓練で、鷹を放して再び手に戻したり、疑似餌を投げて捕らえたりと、様々な技を見せていただけました。放鷹術が始まる前から辺りには鷹の「ピィー」という鳴き声が響いていて期待を高めてくれました。鷹は眼光が鋭く、休むことなく鳴いていて、獰猛な一面を感じられます。用いられている鷹の種類は様々で毛色が違っていました。

二条城 放鷹術まずは鷹を放して再び戻す技。鷹には紐などは結び付けられえおらず、自由に飛んでいきます。鷹は近くの木や建物に止まったり、上空を飛んだりをしていますが、鷹匠(そうでないかたもおられるはずですが、ここでは便宜的にそう表記します)が鳴らすカンカンという音で、再び鷹匠の手に戻ってきます。戻ってきたところですかさず餌を与えて、しつけているようです。

二条城 放鷹術鷹は自由に飛びますので、時には観客のほうに飛んできて、なんと手に止まってしまった場面もありました。偶然に外国人の方で、喜んでいた姿が印象的でした。特に前のほうの方は思いがけず鷹が目の前にやってくることもありえますので、心積もりをしておくとよいかもしれません。

二条城 放鷹術人から人へと鷹を飛ばす技も見せて頂きました。決まった動作を行うと、鷹が行動を理解して飛んでいってくれるようです。二条城の放鷹術は観客も参加することができ、手を上げて選ばれた子どもさんの手から鷹が飛び立っていきました。子どもさんもかなり緊張をしていましたが、鷹はちゃんと飛び立っていきました。

二条城 放鷹術このあと、疑似餌を獲る場面や最後には鷹匠との記念撮影もあったようですが、私は時間の都合で最後まで見ることはできませんでした。放鷹術の最初のアナウンスでは、後半ほど面白くなるそうです。開始時刻から1時間ほどお時間を見ておくとよいでしょう。二条城での放鷹術は、来年1月11日(土)の午前11時からと午後2時からも披露されますので、よければご覧になってみてください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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