1月12日に、京都市消防出初式(でぞめしき)があり、消防車両の行進や消防訓練、一斉放水などが行われました。
出初式では、各消防分団のパレードのほか、消防車などの特殊車両のパレードも行われました。普段一斉に見ることの少ない車たちに加え、上空にはヘリも低空飛行で飛んでいて、子どもたちは大喜び。やはり「働く車」は人気が高いですね。
京都は防火意識の高い街で、人口10万人当たりの出火件数の少なさは平成22年~24年まで3年続けて全国2位をキープしています。しかし、出火件数そのものは平成23年・24年と増加に転じており、個人的にはやや不安な思いで見ていましたが、平成25年はこの8年間では3番目に多い件数ではあるものの、245件と減少には転じました。
京都は昔から火災が少なかったわけではありません。1950年代には、金閣寺や京都駅が燃えるなどの火事が相次ぎ、1955年には年間火災数が756件にも上ったそうです。そんな状況を打開すべく、防火啓発や消防訓練を町内会レベルでも進めた結果、件数は次第に減っていきました。今も古い木造家屋が残る京都の街。特に地震後の大火が心配ではありますが、日頃もこうした行事を通じて防災意識を高めて頂ければと思います。
出初式では、消火訓練や救助訓練も行われました。鉄筋の簡易ビルの上で発煙筒がたかれてレスキュー隊が突入すると、逃げ遅れた(という設定の)方を救出していきました。きびきびとした動作は頼もしい限りですが、鳴り響くサイレンの音は不安な気持ちをあおりますね。どうか、大規模な出動が今年も無いことを願っています。
そしてハイライトは、はしご車などによる一斉放水です!はしご車中は見上げるほど高いところにまで梯子を伸ばしていきます。そして、勢いよく噴き出す放水の様子は圧巻でした。放水の時間は長くはありませんので、写真や動画を撮る場合はしっかりとスタンバイを。こうして観客の歓声とともに出初め式は終了となりました。引き上げて行く消防士たちに、子どもたちが手を振ったり敬礼をして見送っている姿が可愛かったです。私もいつか、子どもを連れてくることができれば嬉しいですね。今回も車両のパレードの様子や、消防士による訓練や放水の様子も動画がありますのでご覧ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。