新熊野神社の左義長神事 2014年

新熊野神社 左義長神事
1月13日に、新熊野神社左義長神事が行われました。

妙心寺 三門20日は二十四節気の一つ「大寒」です。いよいよ一年で最も寒い時期に入ってきました。京都は19日朝に雪が積もり、2cmの積雪を観測しました。1cm以上の積雪が観測されるのは2年ぶりのことです。予め積雪の予報が出ていたことや、日曜日ということもあって、金閣寺は大いに混雑をしていたそうです。日中は天気が回復し、大変美しい光景が見られたようですね。今回の雪は東山の方が量が多く、南の方まで積もりました。私は、妙心寺から嵐山にかけて巡ってきましたので、また近日中にご紹介したいと思います。ちなみに「大寒」の気候については、以前にブログで詳しく書いていますので、よければご一読ください。

新熊野神社 左義長神事1月13日には新熊野(いまくまの)神社で左義長(さぎちょう)神事が行われました。毎年、成人の日に行われ、近くの泉涌寺では七福神巡りも行われているため、合わせて巡る方も多いでしょう。左義長とは、1月15日の小正月に行われる火祭りの行事で、正月に飾った門松や注連縄飾りなどを櫓(やぐら)に組んでたきあげるものです。

新熊野神社 左義長神事起源は平安時代の宮中行事にあります。清涼殿の東庭で青竹を束ねて立て、毬杖(ぎっちょう)と呼ばれる球を打って遊ぶための棒を三本結び、その上に扇子や短冊などを添えて、陰陽師が謡いはやしながらこれを焼いたのだそう。櫓が倒れる方向や炎の上がり具合によってその年の吉凶を占っていました。毬杖(ぎっちょう)を三本結ぶことから「三毬杖(さぎちょう)」と呼ばれ、後に「左義長」と表記されました。

新熊野神社 左義長神事新熊野神社の左義長神事は神仏習合で行われます。これもかつての宮中では元日から7日までは神道形式で正月行事が行われ、8日から14日までは仏教形式で行われていたことに由来します。境内では神事が行われた後に火が焚かれ、山伏によって般若心経が唱えられます。陰陽師の役目は、集まっている人たち自身なのだそう。神職さんからは「皆さんで、今年の吉凶を占ってみて下さい」とのお話もありました。

新熊野神社 左義長神事 ぜんざい大勢の方が見守る中、櫓に火が入ると、あっという間に燃え広がっていきました。そして櫓は安全のために、ほどなくその年の恵方に倒されます。今年は東北東に倒されました。勢いよく上がる炎は暖かいですが、灰もたくさん降ってきますので、汚れてもよい服装で見に行かれるとよいでしょう。炎が落ち着くと、参列者一人一人が玉ぐしを奉納し、その後、おぜんざいの接待を受けます。参拝なしで頂いてはいけませんので、ご注意を。

泉涌寺 七福神巡り境内はおぜんざいを頂く人の列が長く続いていて、毎年来られている方も多いのでしょう。私は見るのは2回目です。そして泉涌寺の七福神巡りも大いに賑わっていました。泉涌寺の塔頭に祀られる七福神を順番に巡り、福笹に縁起物を付けて行きます。実は泉涌寺の七福神巡りは、番外で愛染明王・楊貴妃観音を加えた九福神巡り。中国では「九」は最大の吉数で、「久しく」福が続くようにとの意味が込められています。写真は、番外の新善光寺。縁起ものは七福神が乗った宝船です。新熊野観音寺と合わせて、こちらにも訪れてみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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