京都府立植物園で、3月23日まで「早春の草花展」が行われています。府立植物園の大芝生広場に設けられた特設会場内に、色とりどりの美しい花々が咲き誇っています。
まだまだ真冬並みの寒い日が続きますが、京都府立植物園内の大芝生地にある特設会場にて、3月23日まで行われているのが「早春の草花展」。毎年この時期に開かれています。今年のパンフレットには36種類の花が載っていて、赤や黄色、青など花の色彩も豊か。実際の花の種類はもっと多いと思います。会場の中は「花の道」や「雪の道」などテーマが設けられ、それぞれにふさわしい草花が迎えてくれます。
光差す温室内はとても暖かく、本格的に花が咲き始める4月のような空気感があります。美しく咲く花々は訪れる人を笑顔にし、私も例にもれず笑顔で花を愛でさせて頂きました。植物園はまだまだ全体的には冬景色ですが、この「早春の草花展」の中はまるで別世界で、社寺に植わる花とはまた違った西洋の花々も魅力的だと感じさせてくれます。植物園や比叡山にあるガーデンミュージアム比叡は、私のお気に入りの場所でもあります。
この日に目をひいたのが「福寿草(フクジュソウ)」でした。春を告げる花の代表として古くから愛されてきた花です。旧暦では立春前後にやって来る新年に合わせるように咲くため、新春を祝う「福寿」の花としても喜ばれました。鮮やかな黄色の花と、緑の深い葉が印象的です。ただ、ビルに囲まれた現代の京都の街では、園芸用の鉢植えを除けば見るのは難しいです。府立植物園で出会えるのは貴重な機会かもしれません。
一足早く、様々な花と出会える「早春の草花展」。お気に入りの花を探しに、足を延ばしてみて下さい。なお、3月31日までは「京都検定」の合格証を提示すれば入園料は無料です。他にも合格証があれば二条城などが無料で入れるなど、この時期だけの特典がありますので、お持ちの方は携帯するのをお忘れなく。
植物園内はこうした温室を一歩出ればまだまだ冬の装いですが、北寄りにある梅林では梅がほころんで来ています。梅の魅力は何と言ってもその甘い香りで、樹木の緑に囲まれた植物園では野鳥も多いのか、梅に集まって来るようです。私が訪れた日も、カメラマンが野鳥と梅を一緒に写真に収めようとチャンスをうかがっていました。あと1か月もすれば植物園にはチューリップや桜が咲いて、一気に華やかになってきます。
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空前の大火災「天明の大火」 都を焼き尽くした「狂風」を辿る - 3月8日(土)【満員御礼!「まいまい京都」さんで開催!】
【花折断層】気象予報士とたどる、住宅地に潜む花折断層 ~かつての巨大地震が生んだ断崖絶壁!京都の災害史を歩く~ - 3月12日(水)【受付中!】
咲き誇る北野天満宮の梅と等持院の有楽椿 - 3月23日(日)【受付中!】
春を呼ぶ「超早咲き桜」と静かに眺める「秘密のお庭」 - 3月23日(日)【講座を受付中!】
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。