京都の桜は、各地で桜吹雪となってきました。ソメイヨシノは終盤です。八幡市の背割堤でも、勢いよく桜が散っていきました。
まずはお知らせから。明日(9日)は、KBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」内で09:35~09:50頃に放送される「歩いて学ぶ京の災害史」のコーナーに出演予定です。初回は「東山の社寺を襲った地震」の話をさせて頂く予定です。この先、毎月第2水曜日の同じ時間に出させて頂きます。恐らく5月は雷、6月は水害、7月は大火になると思います。生放送です。微力ですが、多くの方に過去の京都の災害の歴史を知って頂き、災害への関心を高めて頂ければ幸いです。
さて、八幡市の背割提は、明治時代に築かれた木津川と宇治川とを分ける堤防で、およそ250本のソメイヨシノが約1.4kmに渡って植えられています。1本1本の桜も大きく、満開時はまさに「圧巻」という言葉がふさわしい光景が広がります。今年は桜吹雪のタイミングを待って訪れてきました。背割提は、昭和50年代初めまでは松並木で、「山城の橋立」とも称されるほど見事だったそうです。そのため時代劇で馬が駆け抜けるシーンでよく使われてきました。しかし、害虫被害によって枯れてしまう松が増え、昭和53年3月に、松に替わっておよそ250本のソメイヨシノが植えられました。
桜は堤防の両側に植えられ、まさに桜のトンネルを作り出しています。先まで歩けば1km以上もあり、堤防の両側では桜を仰ぎ見ながらシートを広げ、座って花見をすることもできます。子どもたちがめいっぱい遊べる広さもあり、家族連れやカップルにもおススメ。堤防からは宇治川・木津川も桜越しに美しく見え、石清水八幡宮のある男山も堂々たる佇まいを見せています。
桜が散る頃に訪れたのは初めてでしたが、大きな桜からは常に花びらが散り続けていて、風が吹けばまさに吹雪いているような見事な散りざまでした。桜は散るからこそ美しいのだと言いますが、やはり散っていく様は儚げで、春がまた一歩進んだことを感じさせてくれました。桜吹雪の様子は写真で撮るは難しいですが、勢いよく散っている様子は少しだけ写っているでしょうか。桜シーズンが過ぎて落ち着いてきたら、改めて動画を編集して公開できればと思います。京都はソメイヨシノは終盤ですが、まだまだ遅咲きの桜が今週末にかけて見ごろを迎えます。京都の桜はこれからがまた一段と美しくなります。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。