ただいま満開!仁和寺の御室桜

仁和寺 御室桜
仁和寺の御室桜が満開を迎えています。例年、満開の期間は短く、この週末のおススメの場所の一つです。

仁和寺 御室桜「京都の桜の最後」といえば、真っ先に仁和寺が思い浮かぶ方もおられるかもしれません、今年は10日夕方に満開となりました。例年満開の期間は2日間~4日間しかない桜で、見頃が短いのも特徴。ただ、13日の天気の崩れが小さくなる見込みのため、今年も昨年に続き長く桜を楽しめそう。それでも、週明けまでだと思いますのでお急ぎください。

仁和寺 御室桜本日は、ご案内で仁和寺と妙心寺の退蔵院を訪れました。ご参加頂きましてありがとうございました。桜は満開で素晴らしかったです。ただ、仁和寺は、非常に多くの方で賑わっていました。駐車場も満杯ですので、できるだけ嵐電などの公共交通機関で行かれるとよいでしょう。御室桜は、仁和寺境内にある桜の総称で、特定の種類ではありませんが、境内の中門を入って左側に広がる桜苑は「御室有明」という特殊な種類で埋まり、この桜が一般的には御室桜と呼ばれています。この御室有明は、背が高くならないのが特徴で、長らく桜の下に岩盤があるため根が伸ばせないからだといわれていました。

仁和寺 御室桜ところが近年の調査によって、桜の下には岩盤ではなく粘土質の土壌があることが判明しています。粘土質であっても土中に酸素や栄養分が少なく、桜が根をのばせない要因の一つにはなっているよう。なお、御室有明と見た目はまったく同じ花を咲かせる「有明」は、平安神宮や京都御苑など各地に植わっていて、「御室有明」と「有明」は実は同種では?という議論もあるよう。いずれにしても、「御室有明」も「有明」も開花時期は同じで、仁和寺の開花の参考にできることを付け加えておきます。

仁和寺 御室桜仁和寺の桜は、江戸時代から吉野の桜に優るとも劣らないと人気を博し「わたしゃお多福 御室の桜 はなが低くても 人が好く」と歌われました。「はな(花・鼻)」が掛け言葉になっています。満開の桜は、まさに桜の雲海と呼ぶにふさわしく、その雲の中を泳ぐように散策し、ひょっこりと顔を出す五重塔を探すのが楽しみの一つ。分かりやすい場所には自然と人だかりができますが、腕のあるカメラマンは「なるほど」という場所から撮っていきます。自身のセンスに合う場所を探して歩くのも面白いでしょう。

仁和寺 御室桜写真という意味では、光の当たり具合からして午後の方がおススメではあります。ただ、人出は非常に多くなるので悩ましいところですね。いずれにしても、満開時の御室桜は大変美しい写真をあちらこちらで撮ることができ、たくさんの人の笑顔にも出会えますので、人の多さには目をつむって、是非満開の間に足を延ばしてみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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