屋根が葺き替えられた宇治上神社の拝殿

宇治上神社 拝殿
先日、ご案内で宇治上神社を訪れました。国宝の拝殿は、屋根の吹き替えが終わり、美しい姿を見せています。

宇治上神社 修復中の本殿宇治上神社は、平等院と並ぶ宇治にある世界遺産の一つとして知られ、本殿は1060年頃に伐り出された木材を使った日本最古の神社建築で国宝に指定されています。本殿は現在屋根の吹き替えの最中で、その姿を見ることはできませんが、同じく国宝の拝殿は一足先に葺き替えを終えて美しい姿を見せています。現在は「仮本殿」として、本殿の修復が終わるまでは拝殿で参拝を行うようになっています。

宇治上神社 拝殿(仮本殿)拝殿は鎌倉時代の建保3(1215)年の建造で、こちらも大変貴重な建物。神社建築でありながら寝殿造風の建物で、さらに屋根の端は「縋破風(すがるはふ)」と呼ばれる、軒先からさらに庇(ひさし)が突き出た建築手法が取られて、建物を優美に見せています。屋根が葺き替わったおかげで、より貴族の邸宅風な、源氏物語の世界を思わせてくれるような建物に見えるなと個人的には感じました。宇治は貴族たちの別荘や皇族の離宮が築かれていましたので、拝殿の建築もそうした建物の遺構とする説もあります。その雰囲気は、是非現地で感じてみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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