等持院のサツキ

等持院 皐月
京都には数々のサツキ(皐月)の名所がありますが、等持院もその一つです。

等持院 皐月近畿地方は、本日(4日)梅雨入りとなりました。気象台の週間予報を見ると、この先の天気は「曇り 40% 信頼度C」が並んでいます。これは様子見予報の常套手段で、解釈をするなら、天気の流れに決め手に欠き「わからない」ということ。晴れにも雨にもなりうるという予報です。実際に大気の状態が不安定な日が続きそうで、例えば午前中は晴れていても午後から夕方には急に雨が降るということが起こりそうです。傘を常備して過ごして下さい。また、梅雨入り早々、九州や四国では記録的な大雨となっています。目先は大気の流れが遅く、強い雨が長く降り続きやすいため、油断をせずに河川の増水や土砂災害に注意をして下さい。

等持院 方丈北庭東側さて、等持院は、立命館大学の南にあり、金閣寺や龍安寺とあわせて訪れることができます。比較的静かにお庭を楽しめる場所です。寺は足利尊氏が足利氏の菩提寺として再興し、尊氏の墓や歴代将軍の木像が並ぶ霊光殿などが見どころです。方丈南の枯山水や、方丈北の東西二つの池からなる庭園も素晴らしく、東側の庭は天龍寺や苔寺の作庭で名高い禅僧・夢想疎石が手掛けたとも伝わる楓の美しい庭です。

等持院 皐月一方の方丈北庭の西側の庭では、夏の芙蓉が美しいところから芙蓉池とも呼ばれる池の周りを、今の時期はサツキが飾ります。庭の奥には足利義政が築いた茶室・清漣亭(せいれんてい)が佇み、草庵風の萱葺き屋根の建物が池泉の庭と見事な調和をなしています。かつては衣笠山を借景にしていましたが、現在は立命館大学の校舎を隠すように木が茂り、緑に包まれた立体的な印象の風景となっています。

等持院 皐月サツキは眺めてもよく、庭を歩いても美しいです。私が訪れた日も、縁側に座ってゆっくりとお庭を眺めている方がいました。等持院は歴史は深く、見所も多く、京都らしい空間を存分に堪能できるお寺として、私も大好きな場所の一つ。今年も、夏にかけて何度か個人的に足を運ぶと思います。

等持院 床みどりさて、この日は一つ面白い風景を見つけました。黒光りする床に映った「床みどり」です。本物は、岩倉実相院にありますが、実相院は残念ながら写真撮影が禁止されているため、このブログではお見せすることはできません。等持院の「床みどり」も、色彩強調で撮影をしてみるとなかなか綺麗でした。こんな風に、自分のお気に入りの風景を探してみるのも、京都の楽しみ方の一つですね。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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