今年から2回に分かれる祇園祭の山鉾巡行。17日は前祭の山鉾巡行が好天に恵まれた中で行われました。今年は先頭を行く長刀鉾の注連縄切りの場面を昨年に引き続き見てきました。昨年は動画で失敗したので再挑戦でしたが、途中はまでは素晴らしい映像を固定カメラで撮っていたものの、なぜか肝心の注連縄を切る場面が録画されていませんでした。またしても残念無念です。いちおう最低限写真は撮りましたが、行事ものはこうして努力が報われないこともあります。
その後23基の山鉾の資料集めで、基本に忠実に「表」の姿を見てきました。山には表と裏があり、ご神体人形の向きは進行方向の内側が表になるようになっています。つまり四条通の北側、河原町通の西側、御池通の南側だと「表」の姿で山を見ることができます。「裏」だとご神体人形が背中を向いていたりと魅力が低下しますので、その辺りも踏まえてみるとよいでしょう。先頭の長刀鉾の次を進む今年の山一番は「占出山(うらでやま)」。巡行順が早い年はお産も軽くなると言いますが、今年や宵山でも賑わっていたようです。
辻廻しは「四条新町」で見てきました。新町通を下がってきた鉾が町内に帰るために行う非公式な辻廻しですが、その迫力は同じです。ただ違うのは観衆で、辻回しを見るつもりがない方も通りかかって交通規制に引っ掛かりますので、早く解除してほしい通してほしいと、圧力をかけてきたり、雰囲気も殺伐としていました。また、拍手もそれほど起きず、比較的淡々と辻回しが行われていきました。
山鉾巡行が終わると、いよいよ後祭(あとまつり)で復活する大船鉾の組み立てが始まりました。他の山よりもずいぶん早いですが、今年が初めてですので何か起きても対応できるように早くしているのかもしれません。1864年の元治の大火で焼けて以来、150年ぶりの鉾建ては私が見ても感動的。復興に携わってきた方々にとってはさぞ嬉しい時間だったのではないでしょうか。大船鉾は、数日かけて完成する予定です。
そして夕方から夜には神幸祭の神輿渡御が行われました。こちらも四条通で見てきましたが、やはり混雑が激しい。よい場所で見るのは山鉾巡行よりも大変ではないかと個人的には思っています。今回は到着が遅れましたが、運よく比較的よい場所が残っていて助かりました。神輿は24日まで四条寺町の御旅所に鎮座し、24日に復活する後祭の巡行を受けて、夜に八坂神社へと戻っていきます。21日~23日は宵山もあり、今年はまだまだ祇園祭を楽しむことができます。なお、山鉾巡行や神輿渡御の様子は、後日より詳しくご紹介できればと思います。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。