記録的な猛暑となった京滋

下鴨神社
7月26日の京滋は、歴史的な猛暑となりました。京都も38.3℃を記録し、過去134年の観測史の中で7月としては最も暑い一日となりました。

下鴨神社暑い一日でした。高気圧の勢力がピークに達し、年間最高気温レベルの猛暑が各地で記録されました。特に京都や滋賀で高温となり「観測史上1位」の場所も多く出ました。報道でよく使われる「観測史上1位」という言葉は注意が必要で、統計開始がいつからなのかを見なければ一概に記録的かどうかは判断できません。観測期間が10年ほどしかない観測点での「観測史上1位」と、130年を超える期間の中での「観測史上1位」では、その重みは全く異なります。今日(26日)の猛暑は、まさに過去130年の中でも指折りに暑いという意味で記録的な気温でした。

下鴨神社 糺の森京都では14時57分に気温が38.3℃に達し、「7月としては」「過去134年で最も暑く」なりました。1881年の統計開始以来、年間を通じた京都の最高気温の1位は1994年に観測された39.8℃です。2013年は1994年以来に39℃を観測したことが記憶に新しいですね。実は、京都の観測史上トップ10に入る高温は全て8月に観測されていて、7月に38℃を超える猛烈な暑さとなるのは稀です。今回の38.3℃は過去134年で9位タイに食い込み、7月としては初めて歴代トップ10に入りました。

渡月橋また、彦根では37.7℃を記録し、1883年の統計開始以来「年間を通じて最も高い気温」となりました。正真正銘の観測史上1位で、この132年間で最も暑い一日だったのです。当然、周辺のアメダスでも「観測史上1位の気温」が出て(アメダスの多くは1970年代後半以降の統計開始ですが)、今回の記録がいかに歴史的かが分かります。

知恩院暑さは27日以降は落ち着いてきて、この先は雨の降る日もありそうです。一転して大雨となる日が出てくる恐れもあるため、天気予報には注意をして下さい。太平洋高気圧は10日周期で盛衰を繰り返すため、単純に考えれば次のピークは8月4日前後となるでしょう(予想ではなく一般論です)。気象台の1か月予報では、近畿の気温は平年並か高いの確率が40%となっています。エルニーニョが発生する年は統計的に低温となりやすいのですが、今年は冷夏となる可能性は低そうです。まだまだ真夏は始まったばかり。小まめに水分と塩分を補給して、休憩や睡眠を取るなど体調を万全にし、熱中症には十分に気を付けてお過ごしください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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