北野天満宮のずいき神輿 2014年

ずいき神輿 2014年
10月1日~5日にかけて、北野天満宮ずいき祭りが行われ、土に還るもので飾られたずいき神輿が登場しました。

ずいき神輿 2014年 妖怪ウォッチずいき祭りの「ずいき」とは芋の茎のことで、ずいきで屋根が飾られた「ずいき(瑞饋)神輿」が登場することからそう呼ばれています。平安時代にこの付近一帯の西ノ京の人々が五穀豊穣を感謝し、新しく採れた穀物や野菜などを飾り付け、道真公の神前にささげたのがお祭りの始まり。400年前の江戸時代初め、北野天満宮の社殿が再建された1607年にずいき神輿となり、1802年には現在と同じ形の神輿になりました。明治維新の改革により祭りは中止となってしまいますが、地元の有志の力で15年後に復活を果たして現在に至っています。

ずいき神輿 2014年 官兵衛JR円町駅の北にある御旅所には1日からずいき神輿が登場します。神輿の飾り付けは御旅所付近の西ノ京の人びとが伝統的に担っています。神輿は二つあり、小さめの子ども神輿と大人の神輿とがありますが、神輿の四方の飾り付けは毎年異なった物語が描かれており、楽しみにされている方も多いです。材料は「土に還るもの」で行われるため毎年作り直す必要があります。

ずいき神輿 2014年 満月また数日間持たせるため、野菜なども前日に収穫をするものがあり、そこから夜なべをして作り上げておられるそう。近年は農家も農地も少なくなりましたが、今も住民たちが自分たちで野菜を育てて神輿を作っていて、毎年気候が違うなか、決まった日付に収穫期を合わせるのは大変なご苦労があるようです。まさに住民が一体となって受け継いで来られた伝統ですね。

ずいき神輿 2014年 ハリーポッター今年の題材には、妖怪ウォッチのキャラや官兵衛、ハリーポッターなどがありました。毎年、その時のタイムリーな題材があるのも素晴らしいですね。それぞれ多彩な材料を見事なアイデアで使用して形作られていました。個人的には、このずいき神輿を見ることで「いよいよ10月が来たなぁ」と感じます。恐らく、同じような思いを持っておられるかたはおられるでしょう。ずいき神輿は、4日午前中まで御旅所に鎮座し、4日午後の還幸祭で西ノ京一隊を巡行して北野天満宮へと向かいます。今年は見に行っていませんが、きっと例年のように威勢よく担がれていったのだと思います。個性的なずいき神輿、機会がありましたらご覧になってみてください。

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