一休寺は京都の南、京田辺市にある臨済宗の名刹で、とんちで有名な一休禅師が晩年を過ごしたお寺です。このブログでも何度もご紹介をしてきましたが、先日「らくたび」さんの散策で、特別公開の虎丘庵に入る機会がありました。虎丘庵は一休禅師が過ごした庵で元は東山にあり、応仁の乱の戦火を避けるために一休寺に移されました。晩年に通じあった女性・森女と住んだ場所とされています。
虎丘庵には一休禅師の筆による「虎丘」の額が上がり、内部は二畳の水屋と六畳と三畳の小部屋だけの簡素な造り。窓からは枝ぶりの美しい恐らく梅の木が覗き、その奥には一休禅師の墓所の建物も見えていました。庵の前の庭園も国の名勝の一部に含まれていて、室町時代の枯山水の庭園で村田珠光の作と伝えられています。ちょうど後ろに色づいたカエデが綺麗でした。
一休寺の境内は紅葉も色づきが深まっていて、本堂へと続く参道などはなかなか見事。一休寺は苔も美しい場所が多いため風情があり、さらなる色づきが楽しみです。境内は紅葉が比較的長く楽しめますので、恐らく今月いっぱいは見られるのではないでしょうか。特別公開の期間は終了しましたが、方丈庭園をはじめ見所が多いお寺、よければ紅葉シーズンに足を延ばしてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。