7月24日の山鉾巡行に引き続き、花傘巡行が行われました。今年は50回記念で四花街が参加し、より華やかに行われました。
花傘巡行は、昭和41年にそれまで24日に行われていた山鉾巡行の後祭(あとのまつり)が17日に統合されたのをきっかけに、それに代わるものとして始まりました。その名の通り花傘が各所に登場し、約千人もの人が参列する華やかな行列です。山鉾巡行に神輿が出る前の露払いの意味合いがあるように、花笠巡行にも還幸祭を前に花傘でもって厄を払うという目的があります。しかし、2014年に後祭が復活したことに伴って役目を終え、廃止も懸念されましたが、華やかで人気があることもあり2015年も行われています。
河原町通や四条河原町であれば、山鉾巡行と花傘巡行の経路が重なっているため両方を見ることができます。特に河原町通では巡行の最後の大船鉾に続いて花傘巡行がやってくるため、より見やすいかもしれません。花傘巡行は子どもや女性の参列者が多いのが特徴。舞妓さんも登場し、京都織物卸商業組合の織商鉾には「京都・ミスきもの」の皆様もおられるなど、綺麗どころが揃っています。
行列の先頭を行くのが子ども神輿。毎年元気のよい姿を見せてくれるのが微笑ましいです。「わっしょい」と拡声器で気合を送るのも、子どもが行っているところもあります(神輿は複数出ます)。さらに児武者、馬長、祇園太鼓や獅子舞、六斎念仏などの芸能行列が続き、後半に先述の綺麗どころが集まっています。本来は隔年交代で八坂周辺の四花街が二つづつ巡行に参加しますが、今年は50回記念で四花街すべてが参加されて、さらに華やかでした。
巡行が八坂神社へと戻ると、舞殿で舞踊の奉納が行われます。巡行に参加している方たちのメインイベントは、実はこちら。境内は多くの方で賑わいます。神様への奉納行事ということで、本殿の正面は見物に立つことができませんのでご注意ください。太鼓は勇壮で、六斎念仏はアクロバティックな獅子の妙技や蜘蛛の糸が人気。そして何といっても、今年は四花街の踊りが一気に見られて華やかでした。祇園甲部は雀踊り(すずめおどり)、宮川町はコンチキ音頭、先斗町は歌舞伎踊、祇園東は小町踊です。写真を撮るのはなかなか大変ですが、おかげさまでよい資料を集めることができました。踊りの様子は動画でもご覧ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。