紅葉に異変あり 日照過多と雨不足が原因か

南禅寺 11月10日
今年の京都の紅葉はこの週末の雨で、色づきが早い場所は散ってしまいそうです。葉の状態も悪く、その要因は10月の天候にありそうです。

南禅寺 11月10日いよいよ11月も半ばになり、例年ならば色付きの早い場所で紅葉が見ごろになる頃ですが、今年は山沿いなど紅葉が早い場所では例年よりもさらに早く色づき始めており、既に赤い場所ではこの週末の雨で散ってしまいそうです。さらに紅葉の状態は近年になく悪く、葉がきちんと赤くなる前に枯れて散ってしまったり、乾燥してチリチリになっている木が数多く出ています。

南禅寺 11月10日夏の猛暑は近年は恒例になっているため、原因としては10月の記録的な多照と雨不足が思い浮かびます。10月の京都の降水量は平年比で32%しかなく、かなり少なくなりました。一方で日照時間は平年比149%もあり、日照時間の月合計は234.3時間で1890年の観測開始以来、10月としては2位の多さ。ちなみに1位は120年以上前の1891年に観測された235.1時間。今年とほぼ差はなく、西日本一帯では観測史上1位の日照時間を記録した地点も多数ありました。このように雨が少なく日差しが多すぎた影響で、カエデもカラカラに乾いてしまっていたはずです。

真如堂 11月10日恐らくこれが災いして、今年の紅葉はたいへん状態が悪いようです。11月に入って上旬は平年より雨は降ってきていますが時すでに遅しといった印象。山沿いの紅葉は正直非常に厳しいと言わざるをえません。一方、これから色づきがピークを迎える市街地はどうか。12日発表の「1か月予報」を見ると、今後も不安要素が大きいです。

真如堂 11月10日西日本や東日本では、「高い」の確率が軒並み70%と、明確に高温傾向が予想されています。確率予報は高い・平年並・低いの3カテゴリーに確率を割り振りますが、最低は0%ではなく「10%」。今回は”低い”が10%ありますが、それは事実上の0%でしょう。つまりまだ緑の木が多い市街地の紅葉のピークは遅れる可能性高く、12月に入ってからピークとなるかもしれません。

京都御苑 宗像神社 11月10日さらに紅葉にとって不安なのは、近畿太平洋側の「日照時間」が「少ない」可能性が「60%」と、かなりの高確率であること。こちらも「多く」なる可能性は10%しかありません。カエデやイチョウが色づくには、”必ず”日差しが必要で、日差しが少ないとオレンジや黄色っぽい色付きになりがちです。

鴨川沿い 11月10日個人的な思いとしては、紅葉は同じような場所でも木による個体差が大きく、あらゆる場所あらゆる時期で「全滅」ということは滅多にないと考えます。またこれから色づく時期が遅れて、市街地の見ごろのピークが12月にずれたとしても、色づきが良いか悪いかは別問題です。確かに10月の記録的な雨不足と日照過多は広範囲で、今後にも不安要素はありますが、まだまだ諦めるには早いかもしれません。私も厳しい中でも綺麗な紅葉を求めて、できる限り動きたいと思います。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。

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