西本願寺の大イチョウが見ごろを迎えています。京都の紅葉も終盤で見事な輝きを見せています。
西本願寺には二本の大きなイチョウがあります。御影堂前の横に広がるイチョウは「水吹きイチョウ」と呼ばれ、天明の大火や幕末の元治の大火の際には火の粉を浴び、水を吹き出しながら御影堂が燃えるのを防いだといわれています。イチョウは水分が多いため、水を吹く話もあながち作り話ではないようです。なお、この横に広がる形は、根が上に広がるが如く見えるため「逆さイチョウ」とも呼ばれますが、実際にはまだ木が小さい頃から剪定が行きとどいていたからだと考えられています。
一方の阿弥陀堂前にも、こんもりとした非常に大きなイチョウの木があります。こちらは特にいわれは残されていませんが、存在感のあるイチョウの木です。ちょうど手水屋の水に映る様子が見られ、その美しさは境内でも際立っています。西本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山で、豊臣秀吉から現在地の寄進を受けて伽藍が建てられていますので、このイチョウも水吹きイチョウと同じ頃(樹齢400年ほど)のものかもしれません。
深き色合いで天高くそびえるイチョウの黄色は青空によく映え、各地で目を楽しませてくれます。散り際も美しく、風によって吹雪によって散ることがあったり、地面を黄色一色で染める落ち葉が陽の光によって黄金色に輝いて、それは見事な光景に出会えることもあります。西本願寺のイチョウは色づくのが遅め。足を延ばしてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。