晴天の石清水八幡宮

石清水八幡宮
先日、綺麗な青空の日に石清水八幡宮を訪れました。

石清水八幡宮石清水八幡宮は京阪・八幡市駅から男山ケーブルで男山に上った先にあります。ふもとから参道を登っていくこともできます。石清水八幡宮は、貞観元(859)年、大安寺の僧・行教が九州の宇佐八幡宮に清和天皇の即位を報告した際、八幡神から「吾(われ)、都近き石清水男山の峰に移座して国家を鎮護せん」とのお告げを受け創建されました。

石清水八幡宮男山(142m)は、対岸の天王山との間に三川が合流する交通の要衝で、平安京から見て南西の裏鬼門にあたります。その重要な地を守護し、伊勢神宮に次ぐ国家第2の宗廟、国家鎮護の神として皇室から厚く信仰されました。八幡神は応神天皇・神功皇后・比咩大神(ひめおおかみ)の総称で、神功皇后はのちの応神天皇となる子を身ごもったまま朝鮮半島へと出陣したことで知られ、応神天皇自身も弓矢の神とされます。

石清水八幡宮やがて石清水八幡宮は、源氏の源頼信以来、源氏の氏神ともされ、その孫である源義家は石清水八幡宮で元服したことから八幡太郎と名乗るようになりました。さらに義家から4代目の源頼朝は鎌倉に幕府をひらいて鶴岡八幡宮を整備。室町時代の足利将軍からも崇敬され、6代目の足利義教は石清水八幡宮でのくじ引きによって選ばれました。

石清水八幡宮江戸幕府を開く徳川家康からも厚く信仰され、家康が42歳の厄年に境内の豊蔵坊に奉納した自身の像は、現在等持院に移されて伝わっています。そして現在の社殿は3代目の徳川家光によって再建され、この度国宝に指定されることで地元は大いに盛り上がりを見せています。庶民の間にも特に厄除けや安産への信仰を集めて来た石清水八幡宮ですが、今年はさらに注目をあびる年になるでしょう。

石清水八幡宮さて、外観が美しい石清水八幡宮。ただ社殿が前後に並んだ八幡造の建築様式や見事な彫刻の数々は、基本的には外からはうかがい知ることができません。一般には、参拝を行う「楼門」の上に龍と虎の見事な彫刻と、蟇股に刻まれた「向かい鳩」を目にすることができます。都を守る四神の考え方では、青龍が東を、白虎は西を守るとされますが、ここでは龍は西に、虎は東に位置しています。これは家康の干支が寅年、家光の干支が辰年であることが理由とされ、家光の祖父である家康の干支である虎の方を、格上である東に配しているとされています(相撲などでも東は格上)。

石清水八幡宮この日は、綺麗な青空を背景に朱塗りの社殿が見事に輝いていました。2月4日~12月31日にかけては、11時と14時の2回、昇殿参拝の機会も設けられ、神職さんにより彫刻など社殿を詳しくご案内いただける機会があります。装飾はたいへん素晴らしく、そのひとつひとつに込められた意味も解説があるとよくわかります。ぜひ、お時間をとって訪れてみてください。料金は1000円、時間は40分ほどとのことです。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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