先日、淀水路の河津桜を見に行ってきました。まだほとんどの木が蕾や数輪開花した程度ですが、2本だけ見ごろの木もありました。そして、それ以上に目立つのが花の異常です。
京都各地で河津桜が開花をしてきています。例年より3週間ほど早い経過です。京都でも近年河津桜が植えられる場所が増えてきています。中でも伏見区の淀水路は河津桜が京都近郊では最もまとまって植わっているエリアです。水路沿いは気温が低めとあってか、開花は市街地の河津桜よりは遅めで、15日の段階で多くがほとんどの木が蕾や数輪開花した程度。しかし、水路へ向かう道の途中で2本だけ見ごろの木もあり、メジロが盛んに蜜を吸っていました。
今年の河津桜は花の様子が例年と異なっています。東寺の木が開花した記事にも書きましたが、花がしおれていたり傷んでいるものが多くあるのです。時には5枚あるはずの花弁が4枚や3枚しかないものもあります。例年通りの5弁の美しい桜形の花はなかなか見つかりません。こうした症状が、開花をし始めですが淀水路では多数みられ、東寺や三条大橋の河津桜でも同じことが起きているのを確認しています。例年より大幅に早く咲いてしまった影響だと思われますが、これが各地の木に出てしまっているようです。正直、近づいて眺めるには「厳しい」と言わざるを得ません。
「厳しい」というと、寒い中で咲いてくれた花には申し訳ない気持ちにもなりますが…今年はありのままを愛でましょう。厳しい状況中でも綺麗な5弁の花を見つけてきました。正直1-2割しかない印象で、寒風に耐えて健気に咲いていました。さて、河津桜が早いとソメイヨシノなどの開花がどうなるかが気がなりになりますが、他の暖冬年の桜の様子を鑑みると、河津桜が早いからと言ってソメイヨシノも早くなるとも限りません。民間各社の京都の予想は平年並(3/28頃開花)となっていますので、少なくとも極端に早くなる可能性は低いかと思われます。河津桜も本格的に満開になってくるのはこれからですので、巻き返しに期待をしたいところです。
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吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。