北野天満宮は境内に早咲きから遅咲きまで約50種1500本の梅があり、京都有数の梅の名所として知られています。今年は例年より早く梅が咲き進んで、梅園も見ごろのステータスになっています。なお、今年は入園料が700円に値上がりしています。25日の梅花祭では、上七軒の芸舞妓さんが来られての野点席が賑わいました。今年も訪れてきましたので、その様子は後日ご紹介します。
北野天満宮の祭神は菅原道真で、幼いころから梅が大好きだった人物です。まだ「阿呼(あこ)」いう名前だった5歳の時に、庭に咲く紅梅を眺めて「美しや 紅の色なる梅の花 あこが顔にもつけたくぞある」と和歌を詠んだと伝わります。後に「風月の本主」と称される和歌の才能は、このころから発揮されていたのかもしれません。
道真が九州の太宰府へと左遷される時に詠んだ「東風吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて春を忘るな」の歌も有名です。太宰府へ家の主の私が行ってしまっても、春を忘れずに花を咲かせ、都から吹く東風にのせて梅の匂いを届けておくれ、といった意味。別れの寂しさ、無念さをあらわす名歌として、現代に至るまで人びとの心に響いています。
境内には、早咲きから遅咲きまで、開花時期の違う梅がバランスよくそろっていて、全体として梅の見頃が長いという特徴があります。まだまだ見頃は続きそうですので、華やぐ境内へと足を延ばしてみて下さい。
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梅香る早春の北野天満宮、じっくりご利益めぐり
~天神さんの七不思議、京都一の狛犬、平野神社の寒桜まで~
ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。