4月24日に松尾大社の松尾祭(まつのおまつり)がありました。例年、神輿が船に乗って桂川を渡る船渡御が行われますが、今年は水位低下のため行われませんでした。
桜が終わった京都は、5月にかけて毎週のように春祭りが続いていきます。4月20日以降の日曜日に行われるのが、松尾大社、松尾祭の神幸祭です。神幸祭は、神社に鎮座している神々が、神輿に乗って氏子町内を回り、神様の旅館のような御旅所へと入るお祭りです。普段は氏子が神社まで足を運びますが、祭りの時は神様が出向いてくれ、まさに氏子町内に神の幸(さち)を与えていくのです。このように、氏子町内に神様の方から来て下さることから、松尾祭に限らず神幸祭は通称「おいで」とも呼ばれています。
松尾祭は平安時代から行われている由緒ある祭りで、神幸祭の目玉である船渡御は長く途絶えていましたが、1983年に氏子たちの手によって再開されました。担ぎ手の方によると、今年は水位が低いため中止とのことでした。神輿の重さは1トンはあるそうで、底が付いてしまうからだとのこと。実際、たいして足が浸かることなく川の中ほど辺りまで歩いていって様子を見る方がおられ、確かに浅いようでした。晴天で風も穏やかだったのになんとも残念なことです。神輿の船渡御は中止となりましたが、かわりにご神体を唐櫃に移しての船渡御が行われ、ある意味滅多に見ることができない光景でした。
また、神輿は桂大橋を越えて、予定よりもずいぶんと早く川向うへと渡ったため、神事も30分早い14時半頃から行われました。6基の神輿は京都近郊最多で、ずらりと並ぶ様子は壮観です。これはこれでよいものを見させていただきました。神事が終わると、各々の神輿がが御旅所(おたびしょ)へと再び出発してきます。各御旅所には3週間鎮座していますので、よければ参拝に足を延ばしてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。