2日に洛北・詩仙堂へと足を延ばしてきました。境内の皐月(サツキ)はまだ見頃で迎えてくれました。
詩仙堂は一乗寺界隈では最も人気があるお寺です。石川丈山の隠居所として知られ、京都らしい落ち着いた雰囲気の参道も期待を高めてくれるでしょう。サツキが美しいお寺として、京都では智積院と並んで多くの方から名前が挙がるでしょうか。サツキやツツジの木は普段は花が咲くとは思えないような緑の刈り込みですが、一年の中でもほんの短い間、こうして風景に鮮やかな彩りを添えてくれます。
詩仙堂は「凹凸窠(おうとつか)」とも呼ばれ、高低差のあるお庭の作りが特徴。皐月の刈り込みの奥にある少し低い場所にもお庭が広がっていて、「ししおどし」も置かれています。室内には少し遠くから聞こえる水の流れやししおどしの音が響き、時間がゆったりと流れているかのよう。側に座ってもよし、奥から眺めてもよしの落ち着いた空間です。
詩仙堂には歩いて楽しめるお庭もあります。歩くお庭では池のそばに京鹿子(きょうがのこ)が紅色の花を咲かせはじめていました。名前の由来は、京都の伝統工芸品「京鹿の子絞(きょうかのこしぼり)」の模様と花が似ているところから。工芸の方の「鹿の子」の名は、絞りの模様が小鹿の斑点に似ているために名付けられています。ふんわりとしたその花は優しい印象を与えてくれ、気持ちも和むことでしょう。境内のサツキは最盛期の終盤。京鹿子はまだまだ楽しめます。緑も美しい境内は、今週末にお勧めです。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。