随心院のある「小野」の地は、小野氏ゆかりの土地で、平安時代には小野小町が住んでいたとも伝わります。随心院には、小町がもらった恋文を埋めたという文塚や、文を張り付けたという文張地蔵があり、化粧井戸や、老年の小町の像(卒塔婆小町坐像)までもが存在しています。毎年秋にはミス小野小町コンテストも行われ、3月の最終日曜日に行われる「はねず踊り」は大勢の人で賑わいます。
近畿地方も梅雨入りをしましたが、随心院は建物内からお庭を眺めるお寺のため、雨の日にも足元が濡れないのがおすすめポイント。苔の艶めきは雨の日にこそ素晴らしいものがあります。能の間の奥に座してお庭を見ると、まるで額縁に入った絵画のように風景を楽しむこともできます。ぜひ、自分好みの額縁構図が見られる位置を探してみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。